研究課題/領域番号 |
23501086
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研究機関 | 大阪府立大学工業高等専門学校 |
研究代表者 |
金田 忠裕 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80259895)
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研究分担者 |
和田 健 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (00469587)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 科学教育 / 機械学習 / FA |
研究概要 |
本研究は、自律型ロボット教材のノウハウを活かしてFA(Factory Automation)を学習することができる一貫した教材を構築することを目的としている。平成23年度は、(1)FA用教材として利用価値が高い各種機器の調査、(2)FA用各種機器の製作、(3)組み込みマイコンを用いたシーケンス制御プログラム作成のための設計 をおこなった。 (1)においては、使用頻度が高いベルトコンベア、自動倉庫、自動搬送車、ハンドロボットを製作することにした。(2)においては自動搬送車については自律型ロボットをベースに改良することで利用できるために、特に製作することはしなかった。ハンドロボットについては時間の関係で製作が途中となった。自動倉庫についてはステッピングモーターを利用して製作をおこなった。ベルトコンベアについてはパトライトやカウンタなど生産ラインを想定して利用できるFAシステム教材として開発した。(3)については組込マイコンを用いたシーケンス制御プログラム作成の準備のために制御プログラム開発用コンピュータを購入し、プログラム作成のための設計をおこなった。ラダー図が描けることとC言語などに変換できるプログラムが必須となることがわかった。 成果報告としては自律型ロボット教材で利用している組み込みマイコンをベースとしたベルトコンベアなどを制御できるFAシステム教材について、学術論文として発表した。またFAシステム教材に連動が可能な自動倉庫については、計測自動制御学会において発表をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目標であったFAシステムが構築できる教材が完成した。FA用各種機器としてベルトコンベア、自動倉庫、自動搬送車、ロボットハンドを想定していたが、ロボットハンドのみ時間的な問題のために製作が途中となってしまった。基本的な機構部分についての試作はできているために、平成24年度早々に完成させるつもりである。またプログラム設計については仕様は固まったので、平成24年度に完成させる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は(1)組込マイコンを用いたシーケンス制御プログラムの作成、(2)作成したプログラムを用いての周辺機器の動作確認 をおこなう予定である。ラダー図はシーケンス制御にかかせない図法であり、これを描くことでC言語プログラムが生成できるような変換プログラムを開発する。また、前年度製作した周辺機器である自動倉庫などの駆動制御をおこない、作成した制御プログラムで駆動が可能かどうか確かめる。不具合があれば周辺機器の改良をおこなう。最終年度は擬似FA運転をおこない、教材テキストを完成させて、実験実習で利用する予定である。なお、本研究で得られた成果については学会発表をおこない、3年間の成果については冊子としてまとめる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
物品費を用いて、前年度製作が完了しなかったハンドロボットの製作、作成するプログラムを用いて周辺機器を駆動し、周辺機器の改良などをおこなう。また旅費を利用して、成果報告を複数の学会(高専学会、計測自動制御学会など)で発表する。
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