研究課題/領域番号 |
23501086
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研究機関 | 大阪府立大学工業高等専門学校 |
研究代表者 |
金田 忠裕 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80259895)
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研究分担者 |
和田 健 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (00469587)
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キーワード | 科学教育 / 機械学習 |
研究概要 |
本研究は、自律型ロボット教材のノウハウを活かしてFA(Factory Automation)を学習することができる一貫した教材を構築することを目的としている。平成24年度は、組込マイコンを用いた制御プログラムの作成、作成したプログラムを用いての周辺機器の動作確認、昨年度製作が完了しなかったロボットハンドの製作 をおこなった。 ラダー図によって表記されたシーケンス制御を組込システム上で実行可能なC言語プログラムに変換出力する機能が要求される。ラダー図の作成はマウスを使った直観的な入力操作によりラダー図が構成できるように機能設計した。また、変換出力は制御プログラムの実行環境としてダイセン電子工業製のe-Gadget-Coreを想定し、そこで実行可能なC言語プログラムを出力できるように仕様を決定した。以上の機能設計に基づき、.NET Framework上で実行可能なウィンドウアプリケーションとしてプログラムの開発をおこなった。プログラムは現在まで8割程度完成しており、実際にシーケンス制御のためのラダー図とウィンドウ上で作成し、それをe-Gadget-Coreで実行可能なC言語プログラムとして変換出力できる段階にある。またラダー図の構成要素として接点およびコイルに加えて、オンディレイタイマー、カウンタにも対応しており、一般的なシーケンス制御は問題なく扱うことができるようになっている。また、e-Gadget-CoreとFAの周辺機器を使って、変換出力されたプログラムによって意図した制御が実行可能かどうかの検証とデバックに着手している。 昨年度製作が完了しなかったロボットハンドは、1軸ユニットを複数組み合わせることで、直交座標型ロボットハンドが組み立てられるものを完成した。また、円筒座標型ロボットハンドに変更するためのサーボモータユニットも作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プログラムについては、前年度の設計・決定仕様に基づき、さらに詳細な機能の検討をおこない、実装を開始した。プロトタイプとなるプログラムが完成し、シーケンス制御のためのラダー図を作成し、それをe-Gadget-Coreで実行可能なC言語プログラムに変換・出力ができるようになっている。これにより、e-Gadget-Coreがもともと備える2つの制御の学習環境、つまり、タイルプログラミングによる制御学習、C言語による制御学習に加えて、ラダー図によるシーケンス制御学習も可能な一貫教材システムが完成しつつある。 また、昨年度完了しなかったロボットハンドについては、1軸ユニットを組み合わせることで、数種類の直交座標型ロボットハンドを組み立てることができた。さらに回転ができるサーボモーターユニットを追加することで、円筒座標型ロボットハンドにも作り変えることができることがわかった。
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今後の研究の推進方策 |
プログラムによってラダー図から変換出力されたC言語プログラムを使ったFAシステムの制御実験をおこない、機能性と信頼性についての検証を図ると同時に、操作性・満足性の向上を目的とした改良もおこなう。また、プログラムの操作方法を示したマニュアルを作成するともに、この教材を高専の学生実験で使用すると想定した実習テキストを作成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
プログラムの機能性と信頼性について実機上で検証するためにe-Gadget-Coreおよび周辺機器の購入をおこなう。また、プログラムのマニュアルおよび実習マニュアル作成に必要なソフトウェアの購入をおこなう。さらに旅費を利用して学会での研究発表をおこなう。
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