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2013 年度 実施状況報告書

移動を伴う状況下でも利用可能な聴覚障害者用モバイル型遠隔情報保障システムの最適化

研究課題

研究課題/領域番号 23501094
研究機関筑波技術大学

研究代表者

三好 茂樹  筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 准教授 (80310192)

研究分担者 河野 純大  筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (90352567)
白澤 麻弓  筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 准教授 (00389719)
キーワードモバイル型遠隔情報保障システム / T-TAC Caption / 音声認識 / リアルタイム / 聴覚障害 / 情報保障 / 遠隔
研究概要

当初計画のうち、「通信手法の最適化に関する研究(項目B)」の「Webアプリケーション化の調査および試作、通信機材の選定」に関して、試作システムの開発・改良を実施した。一般の中等教育機関2校での通常の授業(「国語」、「古典」、「地理」、「英語」、「保健」、「科学」など)にて情報保障手段として計572コマ(477時間)稼動し、また、高等教育機関においては一般の2大学にて「経済史入門」などの通常の授業に対する情報保障手段として、また、教育実習先での情報保障手段として633時間の稼動があり、その実用性を確認しつつある。この試作システムに関しては、平成24年度に開発した情報保障者用のウェブサイトと利用者用のAndroid OS搭載のスマートフォンまたはタブレット端末用のシステムの改良に加え、iOS搭載のスマートフォンまたはタブレット端末用の利用者用アプリを開発した。利用者側ではこのスマートフォンまたはタブレット端末(LTE,4G通信)一台のみで、利用者側の映像・音声を送信し、ウェブサイトを介して遠隔地にいる情報保障者によってリアルタイムに作成された字幕データを受信し表示する。遠隔地にいる情報保障者は、各自が在宅のままリアルタイムに連携作業を実施できる。この研究に関する発表を1件実施することができた。
一方、「聴覚障害者側からの表出に関する規約や工学的手法に関する研究(項目A)」に関しては、アンケートの解析を終え、研究成果の一部を学会にて1件発表することができた。
「人的なコスト削減を目標に置いた音声認識字幕作成手法に関する研究(項目C)」に関しては、対話局面での音声認識利用についての調査・実験を行い、「プロセスA重視タイプ」および「プロセスB重視タイプ」等の比較検討を継続した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画していた「聴覚障害者側からの表出に関する規約や工学的手法に関する研究」に関しては成果をまとめ、一部を研究発表することができ、また、「通信手法の最適化に関する研究」に関しては長時間に渡っての安定した稼動実績から実用性の高いシステムっへ改良することができ、その成果の一部を研究発表することができたため。

今後の研究の推進方策

平成26年度は主に、「通信手法の最適化に関する研究」について、情報保障者用ウェブサイト、iOS端末(LTE対応)やAndroid端末(4GまたはLTE対応)等のシステム改善を実施する。また、平成25年度の研究成果を盛り込んだ聴覚障害者側のインタフェースを構築し、その評価や試作システムの完成を目指す。また、「人的なコスト削減を目標に置いた音声認識字幕作成手法に関する研究」に関しては、引き続き、調査・実験を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

通信設備や記録媒体の節約によって若干の次年度使用額が発生した。
平成26年度支払請求額と合わせて、データ保存用の記録媒体の購入やプリペイド式のデータ通信カードの購入に充てる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 在宅連係入力を可能とする遠隔情報保障システム『T-TAC Caption』の開発2013

    • 著者名/発表者名
      三好茂樹, 河野純大, 白澤麻弓, 磯田恭子, 五十嵐依子
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェースシンポジウム

      巻: 2013 DVD-ROM論文集 ページ: 587-588

  • [雑誌論文] モバイル型遠隔情報保障システムを利用した聴覚障がい学生の表出方法に関するニーズ調査2013

    • 著者名/発表者名
      三好茂樹, 河野純大, 白澤麻弓, 磯田恭子, 五十嵐依子
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェースシンポジウム

      巻: 2013 DVD-ROM論文集 ページ: 589-590

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公開日: 2015-05-28  

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