研究課題/領域番号 |
23501118
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
中村 純生 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (20367444)
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研究分担者 |
竹俣 一也 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (50167491)
南出 章幸 金沢工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (20259849)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | リハビリテーション / 地域支援 |
研究概要 |
平成20年度から開始された医療費適正化計画により在院日数の短縮化が実施され、それを促進するために回復期のリハビリテーション医療が拡張された。受け入れた患者の在宅復帰率がその病棟におけるリハビリテーションの質を示す基準となり、リハビリ医療現場を支える理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)はより高度な専門性が問われようになった。 そこで、本研究では、リハビリテーション医療現場における「リハビリ対象者(患者)に対する作業療法士のコミュニケーションスキル育成」を支援するシステムを開発する。対象とするリハビリテーションは手指の巧緻訓練および指先の知覚再教育に関するものとし、研究を推進する。 平成23年度は以下の通り実施した。1)協力病院において作業療法士が対応する上肢麻痺リハビリトレーニングについての現状調査を実施した。さらにリハビリトレーニングから、コンピュータでそのトレーニングの一部を代替できないか、またはそのトレーニングを支援できないかを調査した。2)上記1を受けて、上肢麻痺リハビリトレーニングからタブレット型PCで実現できる可能性のあるものを選択し、システムおよびそのコンテンツを試作した。3)上記2のシステムおよびコンテンツを実際のトレーニングで生かすための方策を検討し、上肢麻痺リハビリトレーニング支援キットを試作した。試作したキットは持ち運びが容易であり、リハビリ対象者の自主的なトレーンングを支援できるものになっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
作業療法士が対応する上肢麻痺リハビリトレーニングについての現状調査を実施し、コンピュータ上で模倣できるトレーニングを選定している。それに従い、上肢麻痺トレーンニングの患者に対する自主トレーニングを支援するためのシステム(第1版)の試作を終えているため。
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今後の研究の推進方策 |
作業療法士による上肢麻痺トレーニングを支援するために必要なことをどのような形でコンピュータ上にコンテンツとして表現したらよいかを、協力病院のスタッフと話し合いながら進めていく。さらに23年度において試作したシステムをタブレットPCにセットし、協力病院の作業療法士の協力を得てその動作について検証する。
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次年度の研究費の使用計画 |
タブレット型PCの選定において新機種の動向を見極めるため、研究費を繰り越している。この繰り越した研究費を活用して安定して動作するタブレット型PCを選定購入し、23年度において試作したシステムの検証実験を行う予定である。
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