• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実施状況報告書

マンガを構成要素とした情報倫理学習プログラムの研究開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 23501129
研究機関北海道大学

研究代表者

布施 泉  北海道大学, 情報基盤センター, 教授 (70271806)

研究分担者 岡部 成玄  北海道大学, 情報基盤センター, 教授 (70169134)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードマンガ / 情報倫理 / 一コマ / 4コマ
研究概要

本研究の目的は、マンガを構成要素とした効果的な情報倫理学習プログラムを具現化すること、またその学習効果と学習者の到達度を評価することにある。初等中等教育から高等教育までの学習者を主対象とし、大学では留学生を含めた国際化を考慮する。マンガは、省略と強調が得意な表現であり、その長所を生かし、作者の意図が凝縮された1コマ、4コママンガから、問題意識を推察させ、学習者が感じる多様性を確認させたうえで、協調的な学習の中で、問題解決を図る学習構成を展開する。平成23年度は、研究開始年度であり、まずは情報倫理における学習項目を整理するとともに、必要なマンガ教材の依頼を開始した。初年度は、特にネットワーク社会における諸問題(ネット依存、ゲーム中毒、個人情報の漏えい等)についての情報倫理マンガに焦点を当てて開発を行った。また、マンガの中のどのような要素が、学習者の認識と関係づけられるかの予備調査を開始した。6-7月には、学習者が複数の1コママンガから、一つを選択させ、その内容の問題意識を調査した。8月、11月には、特定の4コママンガ、1コママンガを用いた情報倫理意識の調査結果を報告を行った。更に3月には、新規の4コママンガについて、韓国研究者と研究交流を行い、国による認識の違い、ならびに、学習者の意識調査のための設問項目について検討した。これらの知見を用いて、2012年度により具体的な学習プログラム案を構成する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

情報倫理における学習項目は多様で膨大であるが、まずはそれらの全体構成(学習項目案)について、まとめることができた。また、関連するマンガの開発を開始しており、納品を受けているところである。また、特定の一コマ・4コママンガに限られてはいるが、調査結果を取得し、その中間報告を行うことができている。更には、海外研究者と、マンガ活用についての研究交流を行い、構成要素となるべきマンガとそのための設問項目について、議論を進めている。以上より、初年次の計画は、概ね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

本研究課題で、計画と異なった研究費の部分は、マンガ作成費用、マンガの意識調査のための費用・その分析のための人権費、ならびに翻訳費用である。まず、マンガ作成であるが、膨大な情報倫理の学習項目の中からピックアップし、マンガとすべき内容を起こしており、また、年度をまたいで納品をお願いしている状況である。3月から4月の納品物が多く、年度としては24年度になるが、時期的には誤差の範囲と考えている。また、今後も、引き続き、テーマを定めたマンガ作成を依頼する予定である。マンガの意識調査のための費用は、現在、マンガの開発数が進んでいる段階であるため、もう少し遅くの調査が効率的である。そのため、24年度に経費を回した。多言語化は、海外研究者との打ち合わせが3月に行った段階であり、設問項目が変わりうるため、24年度に行うことの方が望ましいと考え、24年度とした。なお、3月末時点での納品物料金(次年度支出とみなされる)は14万5400円あり、また、3月発注、4月納品のマンガ依頼で14万程、使用済みである。

次年度の研究費の使用計画

平成23年度から平成24年度に合算して使用するが、上記で述べたように、既に30万円は使用済みである。そのため、当初24年度予定の110万円と、23年度からの繰り越し残68万円の合わせて、約180万円を使用することになる。まずは、効率的調査のためにタイミングを計っていた調査費用として、25万円計上し、これは6月までに使用予定である。また、一コマ・4コママンガの多言語化ならびに、調査のための設問項目についての多言語化を目的に、中国語、韓国語、英語で行うための翻訳費用として15万円を計上する。更に、まだ不足している学習項目におけるマンガ開発費用として30万円を計上する。その上で、海外で同様の調査を行うために、50万円を計上する。更に、成果発表旅費よ打ち合わせ旅費に30万円、調査(日本・海外)の分析費用として20万円、その他、論文別刷り代として、10万を計上する。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 4コママンガを用いた情報倫理意識の調査2011

    • 著者名/発表者名
      布施泉,岡部成玄,孫亜男,中村純,牧野圭一
    • 雑誌名

      教育システム情報学会第35回全国大会講演論文集

      巻: 無 ページ: 372-373

  • [雑誌論文] 北海道大学における全学教育としての情報教育2011

    • 著者名/発表者名
      布施 泉,岡部 成玄
    • 雑誌名

      情報処理学会誌

      巻: Vol. 52 ページ: 1341-1345

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Current Status and Future Prospects of OpenCourseWare in Hokkaido University2011

    • 著者名/発表者名
      Yanan Sun, Masayuki Aikawa, Izumi Fuse, Shigeto Okabe
    • 雑誌名

      Proceedings of Asia Regional OpenCourseWare and Open Education Conference 2011(CD-ROM)

      巻: No.15 ページ: 15-1 15-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マンガを用いた情報倫理教育の実践と評価2011

    • 著者名/発表者名
      布施泉,岡部成玄,中村純,牧野圭一
    • 雑誌名

      日本情報科教育学会第4回全国大会講演論文集

      巻: 無 ページ: 54-55

  • [雑誌論文] 情報倫理ビデオを用いた学習手法 -役割取得を通しての認識の深化を求めて-2011

    • 著者名/発表者名
      布施泉,岡部成玄
    • 雑誌名

      大学ICT推進協議会年次大会講演論文集(CD-ROM)

      巻: 無 ページ: 68-71

  • [学会発表] 4コママンガを用いた情報倫理意識の調査2011

    • 著者名/発表者名
      布施 泉
    • 学会等名
      教育システム情報学会第35回全国大会
    • 発表場所
      広島市立大学(広島県)
    • 年月日
      2011年9月1日
  • [学会発表] 情報倫理ビデオを用いた学習手法 -役割取得を通しての認識の深化を求めて-2011

    • 著者名/発表者名
      布施 泉
    • 学会等名
      大学ICT推進協議会年次大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡県)
    • 年月日
      2011年12月8日
  • [学会発表] マンガを用いた情報倫理教育の実践と評価2011

    • 著者名/発表者名
      布施 泉
    • 学会等名
      日本情報科教育学会第4回全国大会
    • 発表場所
      畿央大学(奈良県)
    • 年月日
      2011年10月15日

URL: 

公開日: 2013-07-10  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi