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2012 年度 実施状況報告書

点字問題を含むセンター試験アーカイブ環境の構築と資源再利用有効化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23501132
研究機関筑波技術大学

研究代表者

大武 信之  筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (10223851)

キーワード教育工学 / 情報システム / センター試験 / アーカイブ
研究概要

大学入試センターには、過去に出題された全問題が、データベースとして蓄積されている。また、全盲受験者には、一般問題を元にした、点字化された問題が作成され、点字形式で問題が保存されている。ただし、一般問題・点字問題共に、再利用に適した形式ではない。一般問題は、PDF(Portable Document Format)ファイル形式で電子化されているが、応用問題や参考資料の作成など再利用には不便である。点字問題は電子化されず、点字の凸部分の劣化が懸念される。一般問題と点字問題を再利用が容易な形式でアーカイブできる環境構築用プロトタイプ・システムを前年度(平成23年度)試作し、有効な資源再利用化に関する研究を開始した。今年度(平成24年度)は、昨年度作成したプロトタイプ・システムを用いて、大学入試センター試験の全盲受験者用問題を取り寄せ、アーカイブ化を実施した。
今回は、実際に出題された過去問題を用いて、XMLに自動変換するシステムに問題が無いか等の検証を行った。今年度に用いた出力形式は、XML形式ではあるが、独自タグを用いたものである。XML形式は、昨今使用され始めたタブレットに代表される携帯端末で読まれる電子書籍ファイルで使用されるもので、本システムの出力形式は、独自タグを用いているとは言え、非常に親和性の高いものである。本年度、環境構築用プロトタイプ・システムで出力されるファイル形式を、携帯端末で読まれる電子書籍ファイル形式に近づけることにより、本件の課題である再利用の価値も高まる。本年度に行ったアーカイブから、電子書籍ファイルでも使用可能な形式への変換は容易である。次年度(平成25年度)は、本年度の成果を踏まえ、電子書籍ファイル形式の中でも、デジュール・スタンダードとされるEPUB3.0形式に合わせた出力形式への取り組みを行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前述の「研究実績の概要」で示した通り、前年度(平成23年度)に作成したプロトタイプ・システムを用いて、大学入試センターから取り寄せた過去問題を元に、実際のアーカイブまで行うことが出来た。また、今後使用されるであろう携帯端末で読まれる電子書籍ファイル形式に近づけることも容易であることも確認が取れ、5年計画の3年目に予定したスケジュールに支障なく進める。

今後の研究の推進方策

1・2年目の成果を元に、昨今使用され始めたタブレットに代表される携帯端末で読まれる電子書籍ファイルで使用されるEPUB3.0形式でもアーカイブ可能なように、システムを改良し、より使い勝手の良いシステムへ改良していく予定である。

次年度の研究費の使用計画

次年度は、5年計画の3年目に当たり、1・2年次の計画が支障なく進められたため、当初の予定通り、全体の66%ほどを開発にあて、残りを本課題遂行に関わる他の予算として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 点字書籍の利活用支援システム2013

    • 著者名/発表者名
      大武信之
    • 雑誌名

      電子情報通信学会・信学技報

      巻: ET2012-93 (2013-3) ページ: 75-80

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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