研究課題/領域番号 |
23501140
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
東 昭孝 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 特任助教 (80513134)
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研究分担者 |
笠原 禎也 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 教授 (50243051)
高田 良宏 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 准教授 (30251911)
松平 拓也 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 技術職員 (50397197)
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キーワード | 教材情報システム / ポータルサイトシステム |
研究概要 |
現在ポータルサイトを持っていない各大学への導入に向けて,ポータルサイトを無償,または安価にポータルサイトを構築できる汎用的なポータルサイトを開発し,各大学の教育に役立つシステムの導入の手助けを行うことを目的として更に開発を進めた. 今年度は,前年度で開発できなかった基本的な機能の開発を進めている.また,汎用的な機能の設計の見直しを行い,より柔軟に各大学でスムースに導入できるように検討を行い設計を進めた.基本機能であるポータルシステムの設計を中心に,無駄な手順が必要のない効率的な運用を行えるように,データの流れを意識して上流設計を進め,各システム間の連携方法の確立,検証,開発を進めた.それに伴い設計書,構築手順書をまとめて整理を行っている状況である.スマートフォンやタブレットにも,特別なプログラムを作成しなくとも,スムースに対応できるように,ライブラリを用いて作業を進めている.またセキュリティにも気を配り,一般的なWebサイトで起こり得るセキュリティの脆弱性の調査を行い,対応を行っているところである.他の機能については,講義で使用する機能を中心に,設計,検証,プログラム作成,テストを行っているところであり,実運用に耐えられる機能になっているかの検証も含めて開発を進めている.ソース管理サーバの構築や,バックアップの仕組みも見直し,世代管理を行うように,設定を変更を行っている. 他大学で導入するための手順についても準備中で,手順の確率,検証,ドキュメントの整備の準備を行っているところである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
一部の機能の上流設計を見直したことで,手戻りが発生しており,やや進捗が遅れている.また,スムーズに進むと思われた作業も,予想に反して動作しないこともあり,その調査と対応に時間が取られたことも,原因の一つである.業務として,全学ポータルシステムの運用,仕様策定,開発,テストなどを行っており,予定では,今年度は大きな機能の改修予定はなかったが,要望が多く,多数の改修を行ったことで,業務に時間がとられたことも,遅れが発生した原因である.ポータルシステム以外に,担当するシステムが増えたこともあり,本研究に費やせる時間が予定よりも少なくなったことも原因の一環である.今年度は,最終年ということもあり,業務を調整して,本研究に費やす時間を増やすことで,遅れを取り戻す予定である.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,開発した機能の検証,テストに力を注ぎ,実運用に近いデータを投入して,機能を実際に動作する環境で検証を進めていく.その上で,機能的に問題がないか確認を行う予定である.その後,発生した問題点を精査して,小規模の改修を行って機能の改善を進めていく予定である.また,スマートフォンの普及が進んでいる為,スマートフォン用サイトの構築を優先的に進める予定である.スマートフォンのみならず,タブレット市場も急速に伸びている為,タブレットでも問題なく動作するように開発を進め,動作のチェックも入念に行う予定である.可能であれば,スマートフォン上のブラウザだけではなく,アプリの開発を行い,ログインを行いやすい機能の提供,シームレスな操作感の提供,スマートフォン独自のプッシュ形式による通知を利用して,リアルタイム性が高い情報の配信を行えるように開発を行いたい.運用に向けて,負荷試験,性能測定も行い,問題が発生しないか確認を行い,導入から運用までの一連の流れをシミュレートしていきたい. 冗長性においても,1台が停止しても,稼働が継続できる仕組みの構築を進めて,より運用を意識したシステム構成での構築を進める予定である. また研究成果の公開として,公開用Webサーバ上で,外部に公開を行い,順次研究成果を公開していく予定である.機会があれば,学会や論文投稿等で,積極的に現在の状況や研究成果を公表していく.
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次年度の研究費の使用計画 |
新しいOSやブラウザなどが公開されており,開発したプログラムのテスト用のクライアントとして,ノートパソコンの追加購入を計画している.またスマートフォンなども新しいOSのバージョンが次々発表されており,開発したスマートフォン用サイトやタブレットの動作確認用のモバイル端末としてiPod,タブレットとしてiPad,Android端末の追加購入を計画している. 開発用サーバについて,現状は必要十分な性能な為,予定していた性能の増強はせずに予算を持ち越したが,今年度はサーバのメモリなどのリソースを増設し,より実用規模での必要な性能を確保する計画である.成果発表として,学会等で発表する際の旅費や参加費,発表資料の作成にかかる費用等にも使用する計画である.
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