研究課題/領域番号 |
23501147
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
古川 雅文 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (80153518)
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研究分担者 |
長瀬 久明 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (10127269)
長澤 憲保 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (60228004)
寺尾 裕子 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (10210957)
鈴木 正敏 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (90273820)
別惣 淳二 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (90304146)
小柳 和喜雄 奈良教育大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00225591)
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キーワード | 教職キャリア / 教員の資質能力 / キャリア発達 / グラウンデッドセオリー / 質問紙調査 |
研究概要 |
本研究全体の目的は,次の3つであった。①現代教員の資質・能力に関して,教員養成から若手教員,さらには中堅教員としての教職キャリアに沿って必要とされるコンピテンシーの発達的変化を捉える。②海外における教職キャリアに沿った資質能力への対応と,わが国の対応とを比較することにより,上記の目的をより明確にする。③以上の結果から,若手教員,中堅教員に求められるコンピテンシーを含む教職スタンダードの試案を作成する。 本年度は,このうち①について,幅広い年代の教師に,現代の教員として必要な資質能力について,初任のときの力量と現在の成長の程度の自己評価,および現代の教員にとって重要と思われる資質能力の選択を求める質問紙調査を行った。約3,000名に郵送法による調査を行い,約1,200件の回答を得た。この結果から,重視する資質能力の経験年数に伴う変化,及び初任時からの資質能力の伸びに対する教師の実感が捉えられた。 また,②について,米国ウィスコンシン州,およびドイツの大学で,教員養成と研修のシステム等について,聞き取り調査を行った。さらに,韓国大邱教育大学校から教師教育を専門とする教授を招聘して研究交流会を開催し,韓国における教員養成と研修内容等についての現状を聞くとともに,上記の海外調査の結果及びこれまでの研究結果と併せて,討論・考察を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度は,年度の前半に研究会議を重ね,後半に,研究分担者による質的データの収集を行った。 平成24年度は,前年度の質的調査・分析の結果を活用し,質問紙による量的検証と,海外の教職キャリアに対応した教育・研修システム等に関する調査を遂行した。 以上より,本研究は,当初の計画通りにおおむね順調に進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究全体の目的は,次の3つであった。①現代教員の資質・能力に関して,教員養成から若手教員,さらには中堅教員としての教職キャリアに沿って必要とされるコンピテンシーの発達的変化を捉える,②海外における教職キャリアに沿った資質能力への対応と,わが国の対応とを比較することにより,上記の目的をより明確にする,③以上の結果から,若手教員,中堅教員に求められるコンピテンシーを含む教職スタンダードの試案を作成する。 平成25年度には,これまで行ってきた①と②に関する調査結果を再検討し,そこから見出される必要な補完的調査を行う。また,③について,提言をまとめる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度の研究費は,主として,国内における補完的調査のための旅費,データ処理のための経費,研究発表のための旅費,報告書の作成,その他研究に必要な書籍や物品の購入に使用する予定である。
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