研究課題/領域番号 |
23501149
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岡村 吉永 山口大学, 教育学部, 教授 (10204025)
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研究分担者 |
霜川 正幸 山口大学, 教育学部, 准教授 (80437615)
鷹岡 亮 山口大学, 教育学部, 准教授 (10293135)
沖林 洋平 山口大学, 教育学部, 准教授 (20403595)
岸本 憲一良 山口大学, 教育学部, 教授 (90437616)
源田 智子 山口大学, 教育学部, 准教授 (70144904)
田中 理絵 山口大学, 教育学部, 准教授 (80335778)
南浦 涼介 山口大学, 教育学部, 講師 (60598754)
長谷川 裕 山口大学, 教育学部, 准教授 (30555719)
久保田 尚 山口大学, 教育学部, 准教授 (30610860)
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キーワード | 教師教育 / 自発的研修活動 / 自己評価シート |
研究概要 |
本年度は,昨年度に引き続き,学生の自発的研修活動実態及び評価の把握方法等について調査ならびに基礎資料の蓄積を行った。本申請者が考える自発的研修活動の評価については,研修に参加する学生が用いる自己評価シート(発見ノート)をその軸に据えている。これは,自発的な実践活動を教職を目指す学生の学びとして明確に位置づけるもので,将来ハイパーサイクル化するための基本要素となるものである。研究計画では,この自己評価シートをさらに有効なものとするため,書式や活用方法を含めた改訂を次年度(平成25年度)実施する予定であり,そのために必要な学生の意識調査等を進めている。 これに関しては,現行の評価シートを利用している学生への調査や教員養成カリキュラムとの関わりについて整理し,一部を紀要論文等に報告を行った。 他大学等への調0査については,学生の自発的活動とこれを支える教員組織,体験的活動を省察し学びに変える取り組みについて聞き取りを主体に調査を行った。教員養成においては,多くの大学でポートフォリオ等が用いられるようになってきているが,これが教員養成における重要なツールとして効果的に活用されているとはいいがたい。特に個々の学生の取り組みや経験を全体に還元することについては,個人情報に対する配慮もあってか,参考となる事例をあまりみることができなかった。 教職を目指す学生の自発的な研修活動の意義や効果的な振り返り,評価については,改善が進んでいるとはいえまだ十分とはいえず,先行事例として本研究が果たす意義は大きいと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
学生の自発的研修活動の効果とその評価方法については,本科研究費を中心に,多様な機会をとらえて実態調査を進めてきた。申請者らが試験的に導入している自己評価シートについては,カリキュラムや学生の評価などを加えて総合的な分析を進めている。本年度は,平成25年度に予定する自己評価シートの全面改訂の準備として位置づけられており,その目的の範囲においては順調に推移している。 大学等への調査や学生に行った意識調査については,当初やや計画から遅れ気味になったが,期間内にほぼ調査を終了し,その分析整理を進めている。最終的な遅れは,計画を変更するほどのものではなく,結果等は順次報告を行っていく予定にしている。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は,前年までの成果を整理分析し,これを踏まえて自己評価シートの改訂を行う。また,紙媒体の自己評価シートと連携できるweb入力の支援システムについても開発に着手し,平成26年度の完成を目指す。 最終的に,自己評価を中心としたハイパーサイクルの仕組みを提案し,学生の自主的研修活動を支えるための意義づけと評価方法の確立を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度の研究費は,残額が 1,481円となっている。おおむね計画通りに進んでおり,次年度以降も当初の申請に沿って研究費の使用を進めていく。
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