前年度に引き続き,視覚特性の正確な把握を行うための手法開発および実験を行った。ロービジョン対応の前段階として,ディスプレイやタブレットなどの情報デバイスでの読書速度を最適化する手法を開発し,100名以上の被験者を用いてその精度および高速性を有した有効な手法であることを確認した。本研究成果は,論文誌への投稿を行うと共に,特許出願の準備を行っているところである。さらに,本研究成果は,視覚障がいをもつロービジョン者のeラーニングのユーザビリティを向上させる学習管理システムの機能に応用できるだけでなく,潜在的あるいは非認識的な障がいを抱える人々にもその早期発見を可能とするものであり,病気や老化による視覚障がいへの早期対処を可能とするものである。
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