研究課題/領域番号 |
23501168
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
木下 昭一 聖徳大学, 児童学部, 教授 (50221213)
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研究分担者 |
沢崎 真史 聖徳大学, 児童学部, 教授 (80320703)
有働 玲子 聖徳大学, 児童学部, 児童学部 (50232880)
細戸 一佳 聖徳大学, 児童学部, 准教授 (90337775)
野上 遊夏 聖徳大学, 児童学部, 准教授 (70364974)
森 貞美 聖徳大学, 児童学部, 講師 (10337850)
池田 一磨 聖徳大学, 児童学部, 講師 (10383449)
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キーワード | 保育士養成 / 実習 / データベース |
研究概要 |
保育士に求められる資質・能力は、多様なニーズに対応して高度なものになっている。高度な専門性をもった保育者を養成することは急務である。一方で、学生の学び方が従来とは変わってきており、保育実習における課題も指摘されている。 これまで、主体的に学ぶための支援ツールとして、実習に関わるデータベースを構築するため検討を重ねてきた。データベース内の情報は、現在、実習施設の基本情報が整いつつある。過去6年間の実習先について、保育所1,200件、幼稚園1,000件程度を入力済みである。プログラムも問題なく動いている。さらに、平成24年度は、資料として絵本のデータベースをつくることに着手した。その中で、絵本の詳細な書誌情報は、入力作業の煩雑さや誤入力の増加の原因につながることが想定されることから、実習における重要度を考え、必要性の高い項目を抽出した。他の教材、教具についても、基本的に同様の方針で情報を収集する。現在は、データの簡便な入力方法について試行中である。 また、実習に関する情報をやりとりできる実習フォーラムを立ち上げ、フォーラムを利用する際のルール作りを行ってきた。本研究で構築を試みているデータベースは、単に資料を格納したデータベースとしてのみならず、主体的な学びの場として設計し、学生が利用することで経験知の集積を目指している。それにより、実習における学びの振り返りと見通しをもつ作業に役立てることを目的としている。個別の実習履歴を情報として蓄積していく実習ポートフォリオと連動させる方策も、具体的に検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プログラムは問題なく動作することが確認された。計画と照らし合わせた進捗状況は下記の通りである。 1.データベース収載情報(絵本、手遊び等の表現活動の動画、実習に必要な教材や教具のデータ)の拡大として、絵本のデータが100件以上入力された。それに伴い入力形式、データの保存方法の検討、データのバックアップの仕組みを作った。手遊び、うたの入力方法については、現在試行している。 2.学生が閲覧や入力がしやすい利用環境の整備として、データベース全体の枠組を再検討した。 3.SNSを利用したコミュニケーションツールの構築と、実習フォーラムのページを立ち上げた。試験運用に入る段階で、モニターとなる学生の範囲、アクセス権限の制限等について、検討が必要となった。慎重を期すため、学内での調整を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
当初は、携帯電話からの利用を想定していたが、タブレットPCやスマートフォン等の普及により、ニーズが変わっていることが推測される。最終年度となる平成25年度は、タブレットPCを利用して、データベースへの情報提供、情報の閲覧についてモニター試験をおこなう。 また、サーバーの運用では、年間を通して24時間安定的に稼働するための方策をとること、プログラムを修正することを中心に、最終年度に整備する。実習フォーラムの試験運用、実習ポートフォリオとの連動にあたっての課題を把握する。学びの共同体モデルについて検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
データベース構築の機材は概ね整っている。今後は、機器のメンテナンス、補充を行う。平成24年度の予算で、アプリケーションソフトの購入を予定していたが、検討の結果、時期尚早と判断し見送った。当初は最終年度の予算の割り当てを少なくしていたが、学会参加の旅費や、データ入力のための人件費として支出するために、平成24年度分の一部を繰り越すこととした。 日本教育情報学会、全国保育士養成協議会研究大会等で研究発表を行い、論文投稿も予定している。
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