研究課題/領域番号 |
23501175
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
市村 哲 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 教授 (30350507)
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キーワード | 教育工学 / 学習支援 / Eラーニング / モバイル / Android / 動画 |
研究概要 |
黒板の板書を用いた講義をE-ラーニング教材として提供できるようにすることが必要であると考え,これを目的とした研究を実施してきた.そして,講義収録映像からE-ラーニング用コンテンツを自動生成するシステムの研究開発を行っており,この中で,講師が板書をしながら黒板の前を歩き回るような状況でも,講師の姿を自動追尾して無人撮影できる講義自動収録システム「ChalkTalk」の研究を行なってきた. 本研究課題においては,板書を用いた講義,または,電子プレゼンテーションソフトを用いた講義を映像収録し,その講義収録映像からE-ラーニング用コンテンツを自動生成するシステム,および,それら生成されたコンテンツを携帯端末において視聴できるモバイルシステムを構築することが研究の目的である.今後ますます利用者の拡大が期待できるスマートフォンやタブレットにおいて稼動するモバイル学習システムを開発することで実利用に耐えるシステムを構築し,これまでに実施してきた一連の開発成果の集大成としてまとめあげるのが趣旨である. 平成24年度においては,ChalkTalkコアモジュールの動物体認識精度,および,映像中の黒板の変化を認識して板書内容を特定する精度の向上を目指した開発をおこなった.また,新たにHTML5版プレーヤーを開発し,Android版スマートフォンのみならず,Windows,iPhone,iPad,MacOSでも,ChalkTalkが作成した講義動画を再生できるようにした.加えて,Windows版については講義ノート作成機能および多言語入力機能を追加し,実際の講義において本システムを導入しやすいようにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度においては,計画していた動物体認識精度,および,映像中の黒板の変化を認識して板書内容を特定する精度の向上が未実施であったが,その遅れを平成24年度において回復することができた.この精度向上を実現するために新たなデバッグ画像出力機能を実装して耐性を高めるようにした.また,HTML5をサポートする各種Webブラウザが安定して稼働するようになったことから,HTML5版プレーヤーを開発し,Windows,iOS,MacOSでも,講義動画を再生できるようになった.加えて,実際の講義で使用することを考え,Windows版に講義ノート作成機能および多言語入力機能を追加した.
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今後の研究の推進方策 |
当初計画の通り平成25年度は学習者用端末の機能として,学習者の映像視聴ログ,演習問題解答ログを記録・分析し,サーバーに送信できる機能を実装し,視線分析,対話分析等で,記録したログと実質的な学習効果とを対比できるようにする.
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次年度の研究費の使用計画 |
謝金の支払い対象となる大学院生のプログラム開発補助単価は1,600円/時であり月単価は1,600円x3時間x20日=96,000円である.24年度の当初計画では,動物体認識精度の向上のために商用ライブラリを購入して活用する計画であったが,独自に開発した手法によって満足できる精度を確保できることがわかったことから,商用ライブラリの購入が不要となり未使用額が生じた。24年度未使用額と25年度補助額とをあわせ,25年度に実施する視線分析・対話分析のための必要機器等の購入に充当する.
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