研究課題
黒板の板書を用いた講義をE-ラーニング教材として提供できるようにすることが必要であると考え,これを目的とした研究を実施してきた.そして,講義収録映像からE-ラーニング用コンテンツを自動生成するシステムの研究開発を行っており,この中で,講師が板書をしながら黒板の前を歩き回るような状況でも,講師の姿を自動追尾して無人撮影できる講義自動収録システム「ChalkTalk」の研究を行なってきた.本研究課題においては,板書を用いた講義,または,電子プレゼンテーションソフトを用いた講義を映像収録し,その講義収録映像からE-ラーニング用コンテンツを自動生成するシステム,および,それら生成されたコンテンツを携帯端末において視聴できるモバイルシステムを構築することが研究の目的である.今後ますます利用者の拡大が期待できるスマートフォンやタブレットにおいて稼動するモバイル学習システムを開発することで実利用に耐えるシステムを構築し,これまでに実施してきた一連の開発成果の集大成としてまとめあげるのが趣旨である.平成25年度においては,学習者用端末の機能として,学習者の映像視聴ログを取得する視線計測機器(アイトラッカー)を導入して視線分析ができるようにするとともに,演習問題解答ログを記録・分析し,サーバーに送信できる機能を実装した.加えて,講師認識領域を自動設定する仕組みを実装し動物体認識精度を高めつつ利用者の手間を省くようにした.講師認識の自動設定については当初の実施計画にはなかった項目であるが,本システムを利用している実ユーザから要望があり,それに応えて実装したものである.具体的には,講師の頭位置を検出し講師認識領域を自動設定するようにしている.
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情報処理学会論文誌
巻: Vol.55, No.1 ページ: 1-11