研究課題
本研究ではオープンソースの学習管理システム(LMS)、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、グループウェア(GW)を連携させ、モバイル環境に対応したプロジェクト型教育を支援するシステムの構築を目標としている。前年度までにシステムは完成し、平成25年度は一部試行を行ったが、複数の被験者から、グループウェアとSNSの使い勝手に問題があるという指摘を受けた。グループウェアであるeGroupWareはオープンソースの多機能なアプリケーションだが、それらの機能が他の単体のソフトウェアの寄せ集めによって実現されているため、インターフェースに統一性がなく使いづらい、とのことであった。また、SNSであるOpenPNEは単一の開発チームによって開発されており、多機能ではあるがインターフェースに統一性がある。しかし機能が多すぎて Moodle や eGroupWare と重複するものも多く、混乱を招く、という指摘があった。そこで我々は、学習管理を行うMoodleを中心に、グループウェアとSNSについては機能を補完する形で新規開発することを決断した。開発にはPHPとそのフレームワークであるCakePHPを用い、Google Bootstrap を利用してモバイル対応かつシンプルなインターフェース設計を行った。現在グループウェアとSNSはほぼ構築が終了しており、テストを繰り返してバグを取り除いている状況である。実践による教育効果まで検証できなかったのは残念だが、シングルサインオン環境の実現や新規開発されたグループウェア、SNSなど、本研究は一定の成果を上げたと考えられる。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
T. Bastiaens & G. Marks (Eds.), Proceedings of World Conference on E-Learning in Corporate, Government, Healthcare, and Higher Education 2013
巻: 1 ページ: 2564-2569