研究課題/領域番号 |
23501180
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研究機関 | 金沢学院大学 |
研究代表者 |
高田 伸彦 金沢学院大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90329433)
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研究分担者 |
柳澤 良一 金沢学院大学, 文学部, 教授 (80123222)
春名 亮 金沢学院大学, 経営情報学部, 講師 (30460380)
吉田 一誠 金沢学院大学, 公私立大学の部局等, 講師 (90585879)
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キーワード | 携帯情報端末 / Android OS / 俳句創作 / ユビキタス / アプリケーション開発 |
研究概要 |
近年スマートフォンの発展には目を見張るものがあり,爆発的な勢いで世界各地に普及している.我々の主要な研究テーマである「文学とメディアデザイン」の融合という命題のもと,文学の世界を十分に生かし,最先端技術を取り入れ,俳句活動を支援するアプリケーション開発を目的にして今年度も開発を行った.平成24年度の研究では,平成23年度に作成した俳句アプリケーションのプロトタイピングを踏まえて、俳句アプリケーションの開発を継続して行った.前回の開発では,Android OS ver.2.2でほぼ同機種のみに適応できる俳句アプリケーションを開発した.これを用いて、本学から兼六公園まで行き実際に俳句を詠む実験を行った.平成23年度の開発レベルと比較するとかなり上がっており、マルチタスクの操作が違和感なく利用できるようになった.また、前回よりもスマートフォンを利用する学生が格段に増加しており、今回のアプリケーションシステムでも違和感なく操作できた.そのため、より詳細な面に渡って実験をすることが可能になった.今年度は、新たにAndroid OS 4.02のスマートフォンを購入した.今回,Android OS ver.4.02で稼働するために画面レイアウトの読み込みを中心に、より動的な実行ができるように改善した.また、画面レイアウトのボタンの簡潔化も図りビジュアル的な面からも操作性を向上させた.その結果,Android OSのバージョンアップや実機の変更にかなり、対応できるようになり,より汎用性を持たせることができた. 今年度予定していた、コンテンツ関係である立体3Dに関しては、より完成度の高い立体3D作品の制作を目指すつもりであったが、作業は予想ほど進まなかったので、次年度は、本件研究に関連した3D作品制作も行っていきたいと思う.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度までの自己評価であるが、主に、俳句活動を支援するアプリケーション開発を研究目的として開発を行ってきた.平成24年度の研究では,平成23年度に作成した俳句アプリケーションのプロトタイピングを踏まえて、俳句アプリケーションの開発を継続して行った。前回の開発で使用したAndroid OS ver.2.2でほぼ同機種のみに適応できる俳句アプリケーションを開発でき、そこでの俳句アプリケーションもほぼ完成しており、ほぼ目的は達成できたと思う。そのスマートフォンを用いた実験に関しても、結果としてはまだまとめていないが、文学部の学生にも協力してもらい、有意義な意見が得られた。ここまでは、我々が当初予測していた範囲内の研究成果であった。しかし、年々スマートフォンに対する意識が上がっているのでアンケート等をとっても前回よりも詳細な結果が得られるようになり、よりレベルの高い要求がされるようになってきている。今回のアプリケーションシステムでも違和感なく操作できる学生数が増えており、より詳細な面に渡って実験をすることが必要になった。また、今年度は新たにAndroid OS 4.02のスマートフォンを購入し、稼働するために画面レイアウトの読み込みを中心に、より動的な実行ができるような改善ができ、性能も上がっているため、より操作性を向上させた俳句アプリケーションの開発が出来たと思う。これをより発展させて、俳句アプリケーションを充実させていきたい。 今年度予定していた、コンテンツ関係である立体3Dに関しては、より完成度の高い3D作品の制作を目指すつもりであったが、作業は予想ほど進まなかった。この原因として、立体3Dに関しての技術的な面において基礎を習得するのに時間を要し作品制作までいかなかった。立体3D技術のレベルも年々進歩しており、その技術を踏まえ、来年度の実施項目の一つにしたいと思う。
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今後の研究の推進方策 |
平成25度は、本研究の3年目を迎え完成年度であるため全体的な成果をまとめる必要がある.俳句の環境構築に関する携帯情報端末関係は、スマートフォンの進化と共に開発環境の整備やAndroid OS上でのアプリケーション開発等かなり充実した成果が出せたと思う.しかし、それと並行して実施を試みていたコンテンツとしての立体3D関連の作品制作を行う計画であったが、技術不足ならびに時間等の余裕が少なく満足な成果が得られなかった.そのため、今年度は、昨年度までに実施した研究発表においては、入力関係ではタッチパネルを使用した手入力で実施していた.しかし.成果発表に対してのコメントの中に音声入力に関しての要望があり、今年度の秋頃までに音声入力機能を組み込んだ携帯情報端末の構築に取り組み、最終成果としてまとめたい.その際、メディアデザイン学科の学生だけではなく文学部の学生を対象としたアンケートを取りたい.一方、3Dの作品制作に関しては、出来る範囲で作品づくりを行いたい. そのため、平成25年度は,携帯関係は日本語対応の音声入力が可能な携帯端末機器の購入を考えている.また、コンテンツ関係である立体3Dに関しては、試作品が制作できているので少しでも発展させたいと考えており、より完成度の高い立体3D作品の制作を目指したい.そのため、必要な機器として平成24年度購入できなかった次の機器の購入を考えている.裸眼立体視対応フォトフレーム、立体写真用対応デジタルカメラ、その他デジタルカメラ関連機材などである.また、発表の回数として数回(国内:3回程度、国外:2回程度)を考えている.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度には,平成24年度分として、28万円余り繰越の形になっているが、この金額は、平成25年3月に海外発表のために使用した金額が支払われていなかったため計上されたのであって、実質平成25年度分に使用できる金額ではない。平成25年度は、ハードウェア機器は、スマートフォンにおいて音声入力も含めた形でプログラム開発を継続して行っていくために、スマートフォンを新規に購入したい.これに関連した周辺機器などを購入するが金額的には附属品であり、それほど高価でないと考えている.今年度、ほとんど着手できなかったものとして次の機器の購入を考えている.立体3D作品制作のために必要な機器として、裸眼立体視対応フォトフレーム、立体写真用対応デジタルカメラ、その他デジタルカメラ関連機材(デジタル一眼レフ、レンズ、三脚、メモリーカード等)、Nvidia 3D vision 対応 コンピュータ、モニター、3D visionセットなどである.また、ソフトウェアとして、ステレオフォトメーカー、ステレオムービーメーカー等を購入して実際の開発に利用したい.また、発表の回数として数回(国内:3回程度、国外:2回程度)を考えており、その旅費として利用したい.また、実験データ、静止画、アニメーション作成支援、教材作成支援などにアルバイト2名の費用が発生する.
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