研究課題/領域番号 |
23501186
|
研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
中西 通雄 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30227847)
|
研究分担者 |
安留 誠吾 大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (50252721)
桝田 秀夫 京都工芸繊維大学, 情報科学センター, 准教授 (90304063)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | 情報セキュリティ / ネットワーク管理 |
研究概要 |
本研究では、実践的な情報セキュリティ教育を実施しやすくすることを目的として、次の2点を中心に計画している。(1) コンピュータ演習室だけでなく自宅のパソコンでも実施できるようなユビキタスな演習環境を、仮想計算機技術を用いて実現する。(2) ラーニングマネージメントシステム(LMS)と連携することで学習進捗状況を自動的に管理し、自学自習のできる環境を構築する。今年度の当初計画では、次の2項目を実施することとしていた。(1)「インターネット接続部におけるトラヒック軽減用キャッシュシステムの開発」(2)「モデル的なシステム構築の設定」このうち、(1)に関しては、演習用の基幹OS部分をUSBメモリなどの可搬型メディアに入れておき、インターネットVPNを経由して演習者ごとの環境にアクセスする仕組みを用いる技術を用いることで、実現することを考えた。トラヒック軽減は実現できているが、クライアントの完全ネットブート化にはいたっていない。 また、(2)に関しては、実践的なサーバ構築として、Hadoopクラスタを具体的なターゲットとしたシステムを実現し、さらに演習用として適切なスケールアウト性能を有する構成の実現に成功し、対外発表を行った。Hadoopクラスタの構築では、一台のマスターノードと複数台のスレーブノードが必要であり、それぞれをどのようなパラメータで動作させるかによって性能が異なることを実習することが可能となった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画のうち(2)については計画以上のことができたと考えているが、(1)については研究会で報告したところまでの状態であるため。
|
今後の研究の推進方策 |
平成23年度中を予定していた(1)のシステムについては一旦先送りし、平成24年度に計画をしていた「複数サーバによるシステム構築実習環境の開発」「自習用設定動作確認システムの開発」に優先して取り組む。これは、前者はユビキタス性を満たすための項目であるが、ネットワーク負荷軽減には成功しているので、後者の教育環境の構築のためにより重要な項目に優先して取り組むほうが良いと考えている。
|
次年度の研究費の使用計画 |
おおむね当初申請時の計画調書にしたがって、サーバおよびクライアントコンピュータおよびネットワークからなる実験環境を構築するとともに、対外発表のための旅費などに使用する。
|