研究課題/領域番号 |
23501186
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
中西 通雄 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30227847)
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研究分担者 |
安留 誠吾 大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (50252721)
桝田 秀夫 京都工芸繊維大学, 情報科学センター, 准教授 (90304063)
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キーワード | 学習環境 |
研究概要 |
本研究では、実践的な情報セキュリティ教育を実施しやすくすることを目的として、次の2点を中心に計画している。(1) コンピュータ演習室だけでなく自宅のパソコンでも実施できるようなユビキタスな演習環境を、仮想計算機技術を用いて実現する。(2) ラーニングマネージメントシステム(LMS)と連携することで学習進捗状況を自動的に管理し、自学自習のできる環境を構築する。 今年度の当初計画では、次の2項目を実施することとしていた。(1) 「複数サーバによるシステム構築実習環境の開発」(2) 「自習用設定動作確認システムの開発」 このうち、(1)に関しては、実際に開発したサーバシステム[2]の実践環境として、仮想化基盤上でシステムを構築した上で構築実習および性能評価を行った。一般的な演習課題では無かったが、仮想化基盤上で複数サーバからなるシステムを十分にシミュレートできることが分かった。また、実習環境が広域分散型になることを想定したストレージシステムに関する性能評価を行った[1]。 これにより、前年度計画であった「インターネット接続部におけるトラヒック軽減用キャッシュシステムの開発」に対して、ストレージ自体の分散配置による解放が可能となる見込みを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画のうち (1) については計画の目的は達成できたと考えているが、 (2) については着手が遅れている。 しかし、昨年度の遅れについては、[1]によりカバーできたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度中を予定していた(2)のシステムと、平成25年度中に計画していた「(1) 「トラブルシュートのグループ実習」について優先して取り組む。 これは、実際の演習を考えた際に、多数の利用者が各自のペースで演習を進めるために欠かせない機能であり、また、トラブルシュートという実践的な課題は、非常に有用性が高いと考えられるためである。
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次年度の研究費の使用計画 |
計画の(2)「自習用設定動作確認システムの開発」の設計が少し遅れており、このために必要なコンピュータ部品の購入を差し控えたことなどにより、未使用額が生じた。平成25年度には、この遅れを回復して当初申請時の計画調書にしたがって、サーバおよびクライアントコンピュータおよびネットワークからなる実験環境を構築するとともに、対外発表のための旅費などに使用する。
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