研究課題/領域番号 |
23501190
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研究機関 | 関西外国語大学 |
研究代表者 |
森田 健宏 関西外国語大学, 英語キャリア学部, 准教授 (30309017)
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研究分担者 |
川瀬 基寛 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (40469268)
上椙 英之 神戸学院大学, 人文学部, 研究員 (50600409)
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キーワード | 安全教育 / メディアの活用 / ユーザビリティ / AR / ナビゲーション / 認知発達 / 教育工学 |
研究概要 |
本研究では、低年齢児用避難誘導ナビゲーション機器と教師用遠隔誘導システムの構築を想定して、(1)幼稚園・保育所等における情報利用環境について現状を把握し、利用可能とする条件を検討すること、さらに、現行の園務情報支援システムについて調査し、防犯・防災利用の可能性について検討すること(2)教師用遠隔誘導システムの利用を想定して、災害状況の確認及び避難経路の入力用機器として最適なインタフェースデザインを設計し、そのシミュレーターのユーザビリティについて実験的に検討すること、(3)AR型低年齢児用避難誘導ナビゲーションのシミュレーターを作成し、子どもに生じる誤操作や認知的なエラー等、問題点を検討すること、以上3点をねらいとしている。その結果、(1)については、幼稚園教諭にとって、園務支援システムの必要性や可能性については比較的肯定的に受けとめられていると考えられ、特に、子どもの防犯・防災等、安全対策については多く支持されていることが明らかになった。ただし、アンケートの自由記述に於いては、不安や課題を示すものも多く、具体的な効果や利便性の実感による解決を目指すことが必要であることが考えられた。今後、安全対策のメディアやネットワークの活用を考える上で、対象となるユーザの正しい理解に努めることの重要性が示唆された。(2)については、シミュレーターによる課題遂行時間の結果から、2次元画面を基本とするインタフェースが、操作性や判断容易性から適切であることが確認できた。ただし、実験後の印象評価では入力段階について評定値上は3次元の方がやや高くなる傾向が確認された。(3)については、被験者のメディア利用経験によるが、ARマーカーの同定に時間がかかり、慌てる様子が見られた。今後、屋内型GPS技術の発展に期待しつつ、校舎内のような微細な環境条件の差異にも即応する情報提示が可能となるよう継続検討する。
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