研究課題/領域番号 |
23501231
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
永山 俊介 独立行政法人国立科学博物館, 事業推進部学習企画・調整課, ボランティア活動人材育成推進室長 (10553117)
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研究分担者 |
亀井 修 独立行政法人国立科学博物館, 事業推進部連携協力課, 連携協力課長 (40415609)
平賀 伸夫 三重大学, 教育学部, 教授 (90345934)
岩崎 誠司 独立行政法人国立科学博物館, 事業推進部学習企画・調整課, 学習企画・調整課専門員 (90259995)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | イギリス / 台湾 / オーストラリア |
研究概要 |
本研究では,学校と博物館を円滑につなぎ,その機能と養成方法のシステム化と実践的な養成プログラムの研究開発と体系化を行い,学校と博物館を「つなぐ人」博物館リエゾンの養成方法を明らかにし,社会への実装を目指すものである。 平成22年度から国立科学博物館は,流山市教育委員会,流山市立向小金小学校連携し,博物館を継続的に活用した児童の調べ学習を支援するモデル事業を行っている。(みつける・しらべる・伝える-向っ子夢ミュージアム-)このモデル事業を博物館リエゾン養成の機会とし,養成プログラムを開発し活動の事前,事後,および事業期間内に適宜試行した。23年度は,ボランティアがレディネスとして,学習指導要領,教育課程,博物館教育の理解等の習得の必須性と,ボランティアが持つ以下の3つの内的不安因子を抽出した。(1)児童・生徒の現状の把握、(2)児童・生徒とのコミュニケーションの仕方(視点移動の対応)、(3)児童の発問の受け止め方とその広げ方 海外調査では、学校連携の現状、世代に応じた学習プログラムの実情、それに携わるトレーニングプログラム等のイギリスにおける先導的な事例を調査することが出来た。 日本理科教育学会第61回全国大会(島根大学;日本理科教育学会全国大会論文集,9,p. 442.)、日本ミュージアム・マネージメント学会第16回大会(九州産業大学;日本ミュージアム・マネージメント学会会報,16(3),pp.2-4.)で、発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
23年度は、開発した養成プログラム「わくわくドキドキを見つけよう。」「骨ホネプログラム」の2つを開発した。それを継続活動に試行し、ボランティアからは,「児童の学習を支援することで,児童の視点,発問が刺激となり、自分自身が楽しみながら学べる」「今回の経験が通常のボランティア活動に有効に生かせる」との研修の成果を反映させ養成プログラム開発を行った。さらに、養成プログラムの開発・試行によって、その開発プログラムを解析したところ、不安因子から、開発する養成プログラムの構成要素を明らかにできた。(1)学校の教育活動の理解(学習指導要領等)(2)子ども対応(子どもの疑問や興味・関心の引き出し方)(3)学習支援プログラムの習得これらは以降の養成プログラムの体系化における指標として精査していく。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、総括的評価に向けて年度当初に研究代表者、研究分担者、連携研究者により研究協議会を開催し、調査研究の目的・進め方について協議を行う。 平成23年度に開発したモデルは評価を行い、養成プログラムの改善に反映させる。さらに養成プログラム(学習指導要領に関連したプログラムを博物館で実験等の体験学習をするためのプログラム3種と博物館の展示を活用した対話型の探究活動を行うプログラム3種)を開発・実施しながら適宜評価を行い、改善に努める。2年度分の研究成果を学会等で中間報告する。 また、養成プログラム開発に於いて先導的事例がやや不足しているため、今年度も引き続き、国内外を含め事例調査を行い、効果的な養成プログラムの開発に務める。
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次年度の研究費の使用計画 |
消耗品費:プログラム及び実施システム開発費等 560,665円調査研究成果発表旅費:800,000円
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