研究課題/領域番号 |
23501236
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
村山 良之 山形大学, 大学院教育実践研究科, 教授 (10210072)
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研究分担者 |
八木 浩司 山形大学, 教育文化学部, 教授 (40292403)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 防災教育 / ワークショップ / 地震災害 / 日本 / ネパール |
研究概要 |
2011年度の初めは,前年度末に発生した東日本大震災による被害調査(仙台市内の丘陵地等の地形改変地)を実施した。また,学校の被災と対応に関する調査を,宮城県内と岩手県内で行った。さらに,代表者が大震災前に防災教育に関わった学校の協力を得て,防災教育の効果を把握するためのアンケート調査を実施した(仙台市立五城中学校,山形市立第三中学校,同第四中学校)。 以上の知見もふまえて,実践に取り組んだ。学校においては,2011年6-2012年3月,大江町立大江中学校の先生方と共同で,1年生対象の総合的な学習で防災に取り組み,東日本大震災に関する情報の整理,地元地域の防災に関する調査・まとめ・発表,サイバイバル飯づくり,雪かきボランティア等を行った。2012年1-2月,山形市立第五中学校の1年生を対象に,学年集会での講義(2校時)を行い,家庭科授業(2校時)では,担当教諭と共同で,家庭内の地震防災について生徒の作業を交えた実践を行った。 学校教員対象のものとして,山形県学校保健研究大会の分科会において,代表者も作成に関わった「東日本大震災における学校の被害と対応に関するヒアリング調査記録集」を用いたワークショップを行った。 次年度以降の防災ワークショップ開催に向けて,ネパールにおいて村を選定し,予備的な調査を実施した。また分担者は,ネパールのトリブバン大学において,大学院生や公務員らに対する地すべり防災に関する実習を含む講義を実施した。 以上の他に,代表者,分担者ともに,町内会や公的機関を通じて,一般市民向けの講演等を複数回行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
東日本大震災に関する調査(地盤災害,学校の被害と対応,防災教育の効果)を行うことができたのは研究の進展にとって重要であるが,それに時間をとられた。その結果,時間を要するワークショップ形式のものは必ずしも多くはないが,さまざまな防災教育実践の機会を確保でき,それに関するアンケートも実施できた。
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今後の研究の推進方策 |
防災ワークショップの機会をさらに確保して,その手法と内容の向上を図る。そのために,2011年度や過去の実践に関するアンケート調査の解析を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
防災ワークショップの実践(日本,ネパール)に関わる旅費と消耗品,ワークショップとアンケート入力を含むアルバイト雇用,さらに成果報告の旅費に使用する計画である。
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