膀胱癌幹細胞は進行期の膀胱癌に使用される抗がん剤であるシスプラチンに対し抵抗性を示すこと、膀胱癌幹細胞はp63の発現が消失することを示し報告した。この結果からはp63の発現消失がシスプラチン抵抗性と関連する可能性が示唆される。一方で、膀胱癌に対し少ない量のシスプラチンを併用した放射線療法(化学放射線療法)の治療効果とp63の発現との間には有意な関連性を見いだせなかった。そこで化学放射線療法治療抵抗性に関連するバイオマーカーの探索を行ったところ、erbB2 の過剰発現が化学放射線療法の治療抵抗性および膀胱癌死のリスクと有意に関連することを見出し報告した。
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