本研究は、AFAP1L1が大腸癌進展に関与しているか検討すること、大腸癌進展における機能を解析すること、また分子標的治療ターゲットとしての可能性を探ることを目的とした。細胞株を利用した実験および臨床検体(手術切除標本)を用いた検証から、AFAP1L1は治癒切除術後の再発リスク予測に有効であり、また分子標的治療ターゲットの候補となる可能性がある。AFAP1L1は大腸癌細胞の遊走能やin vivo増殖能亢進によって癌進展に寄与し、またこれにはvinculinとの相互作用が関与している可能性があることが示唆された。
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