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2012 年度 実施状況報告書

末梢におけるFOXP3陽性制御性T細胞への分化メカニズム解析とがん治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23501284
研究機関三重大学

研究代表者

宮原 慶裕  三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10582083)

キーワード腫瘍免疫
研究概要

申請者らが独自に作製したJak3阻害剤を使用した培養システム(野生型マウスより単離した末梢未感作CD4+CD25-T細胞を用いJak3阻害剤存在下で3日間培養を行うことにより、Foxp3陰性のiTres前駆細胞に分化させ、その後IL-2を添加した培地にて培養を続けることによりFoxp3陽性細胞に分化増殖させる培養法)を用い、末梢未感作CD4+CD25-T細胞からFoxp3陰性iTres前駆細胞への分化段階を強く阻害する数種のサイトカインを明らかにしている。これらサイトカインがiTres前駆細胞への分化誘導に及ぼす影響、及びiTres前駆細胞からFoxp3陽性制御性T細胞への分化に及ぼす影響を検討している。並行して、既に同定している中で最も阻害活性の高い一種のサイトカインに注目し、その伝達シグナルの下流にある特定のSTATをノックアウトしたマウスT細胞を用い、野生型マウスを用いた培養系との比較検討作業を継続し行っている。また、特定のSTATノックアウトマウスin vivoにおけるTregの動態解析を行っている。他、多数の阻害剤、化学物質を用いた阻害効果のスクリーニングを継続して行なっている。これらの結果を元に、当初の予定通りin vivoマウスモデル(がんワクチン治療モデル・養子免疫治療モデル)を用いた胆癌マウス腫瘍局所でのTregs前駆細胞の動態を腫瘍浸潤T細胞及び所属リンパ節T細胞を用いて解析する準備を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成25年度にはマウスのin vivo実験に取り掛かる予定であるが、その準備が少し遅れている。

今後の研究の推進方策

これまでに得られた知見を元に、阻害シグナルを腫瘍局所で高め、腫瘍局所におけるiTres細胞の頻度及び絶対数を減少させることにより、目標とする癌に対するより効果的な治療法を開発する。

次年度の研究費の使用計画

我々の研究室がこれまでに開発してきた、がんワクチン治療モデル、養子免疫治療モデルの2種類のがん治療モデルにおいての解析を中心に研究を行っていく。腫瘍局所、所属リンパ節及び脾臓に存在する腫瘍反応性CD8+T細胞の頻度・絶対数・活性化の程度・IFN-g等のサイトカイン放出等の詳細な解析を行い、これら手法を用いて分化抑制因子併用による免疫応答への影響を詳細に検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] anti-TCRβ mAb Induces Long-Term Allograft Survival by Reducing Antigen-Reactive T Cells and Sparing Regulatory T Cells2012

    • 著者名/発表者名
      Y. Miyahara, M. Khattar, P. M. Schroder, B. Mierzejewska, R. Deng, R. Han, W. W. Hancock, W. Chen, S. M. Stepkowski
    • 雑誌名

      American Journal of Transplantation

      巻: 12(6) ページ: 1409-1418

    • DOI

      10.1111/j.1600-6143.2012.04006.x

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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