今後の研究の推進方策 |
平成23年度に得られた結果をもとに、PD-1発現およびTim-3発現をもとにセルソーターにて細胞分離を行い、それぞれのサブタイプのリンパ球のさらなる詳細な機能解析を行う予定である。(解析予定項目)(1)CCR7, CD45RA, CD45ROなどを解析し、各サブセットのリンパ球がどの分画に属するかを検討する。(2)サイトカイン(IL-2, IL10, IFN-γ, TGF-β, TNF-α)産生能をELISAにて測定する。(3)細胞障害活性に関係する分子であるグランザイムBやパーフォリンの発現をFACSにて検討する。(4)増殖活性をMLRやCSFEにて測定する。(5)転写因子であるT-bet(Th1の発達に関与)やGATA-3(Th2の発達に関与)の発現をRT-PCRにて解析する。(6)NK細胞の機能評価としてK562細胞に対する細胞障害活性をCrリリースアッセイにて測定する。(7)CTLへの分化能の比較:末梢血より分離した単球をGM-CSFとIL-4を用いて培養し5日目にLPSで刺激して成熟樹状細胞を得る。これにCEAペプチドをのせ、上記各サブセットのCD8Tリンパ球を1週間に1度ずつ、計3回刺激してCEA特異的CTLの誘導能を比較する。CTLの評価はテトラマー染色、ELISPOTアッセイ、Crリリースアッセイにて行う。(8)マイクロアレイを用いて各サブセットの網羅的遺伝子解析を行い、遺伝子レベルでの違いを検討する。
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