TGF-βを高産生する膵癌細胞株(PANC-1)であるPANC-1/TGF-βを作製した。このPANC-1/TGF-βは低免疫原性であったが、エタノール処理することにより、高免疫原性に誘導することが可能であった。また、未熟樹状細胞をOK-432とPSKで刺激することで、IL-12p70やHSP90αの産生が増加した成熟樹状細胞を誘導することに成功した。 この成熟樹状細胞と高免疫原性癌細胞を細胞融合した融合細胞ワクチンは、効率よくMUC1特異的な細胞障害性T細胞を誘導することが可能であった。さらに、CD4とCD8 T細胞からIFN-γの産生が増加し、癌細胞に対して有効な抗腫瘍効果を発揮した。
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