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2012 年度 実施状況報告書

胃がんバイオマーカーとしての血清TFF3の起源の検討

研究課題

研究課題/領域番号 23501295
研究機関東京大学

研究代表者

野村 幸世  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70301819)

研究分担者 豊田 武士  国立医薬品食品衛生研究所, その他部局等, 研究員 (50443453)
キーワード胃癌 / バイオマーカー / 血清 / TFF
研究概要

我々は胃癌の血清バイオマーカーとしてTFF1, 2, 3が現行のペプシノゲン法に勝ることを報告したが、もっともよいマーカーであったTFF3は胃を切除しても低下しなかった。胃癌患者における血清TFF3高値の起源をさぐるために動物胃癌モデルにおいて、血清TFF3高値が再現できるかどうか、また、胃切除後に血清TFF3の低下が観察されないかどうかを検討した。
H. pylori感染+MNNG投与によるラット胃癌モデルにおいて、血清TFF3高値が再現されるかどうかを検討した。胃癌ラット19匹とコントロール8匹の比較では、血清(および血漿)TFF2, TFF3は胃癌ラットにおいて有為に高値を示した。胃全摘除術を胃癌ラットに施したところ、血漿TFF1は急激に低下したが、TFF2, TFF3は低下しなかった。H. pylori感染+MNNG投与によるラット胃癌モデルは、血清バイオマーカーとしてのTFFに関しても、ヒト胃癌を模倣するモデルであることが検証された。
現在、胃癌ラットと対照群ラットの各臓器からのTissue Extractを作成し、TFF3濃度の測定を施行している。
一方、よりヒトの胃発癌に近いことで知られているスナネズミにおいても、H. pylori感染+MNU投与により胃癌を作成し、その血清中でのTFF1, 2, 3を測定している。スナネズミTFF1, 2, 3はラットTFFのために作成したELISA systemでは感度が低いため、マウスTFFのためにELISA systemを作成中である。TFF3はまだ作成中であるが、TFF1, 2に関しては測定が終わり、胃癌スナネズミにおいて、有意に高値を示すことがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね予定通りである。

今後の研究の推進方策

予定とおり、各臓器のTFF濃度を測定する。
また、マウス胃癌も作成中であり、マウスに関しても、同様の測定予定である。

次年度の研究費の使用計画

TFF測定のための試薬、ELISA。
摘出臓器の標本作製。学会発表のための旅費、論文作成費に使用予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 胃癌,膵癌早期発見バイオマーカーとしての血清TFFの検討2013

    • 著者名/発表者名
      野村幸世、愛甲丞、大本安一、多田稔、大津洋、三浦洋菜、山形幸徳、瀬戸泰之、上西紀夫
    • 学会等名
      第68回日本消化器外科学会総会
    • 発表場所
      宮崎
    • 年月日
      20130717-20130719
  • [学会発表] 胃癌、膵癌早期発見バイオマーカーとしての血清TFFの検討2012

    • 著者名/発表者名
      野村幸世、愛甲丞、大本安一、多田稔、郡司俊秋、松橋信行、大津洋、三浦洋菜、窪田賢輔、山形幸徳、瀬戸泰之、中島淳、James R Goldenring、上西紀夫
    • 学会等名
      第23回日本消化器癌発生学会総会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      20121115-20121116
  • [学会発表] 血清TFFを用いた胃癌スクリーニングの可能性の検討2012

    • 著者名/発表者名
      野村幸世、愛甲丞、大本安一、郡司俊昭、松橋信行、大津洋、三浦洋菜、窪田賢輔、山形幸徳、瀬戸泰之、中島淳、上西紀夫
    • 学会等名
      第71回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      20120919-20120921

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公開日: 2014-07-24  

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