研究課題/領域番号 |
23510007
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
井伊 博行 和歌山大学, システム工学部, 教授 (60283959)
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キーワード | 有効間隙率 / 同位体 / 年代測定 / 地下水 |
研究概要 |
トンネル湯水量及びトンネル湧水の涵養域にある台地の河川水の流量測定を実施した。また、トンネルおよび周辺の河川水、湧水、井戸水のトリチウムによる年代測定、酸素・水素の同位体比測定、溶存成分の分析を行い、トンネル湧水の総量は、1990年から2012年末までに、1000万m3に達することが判った。この水の酸素、水素同位体比は、1990年以来ほとんど変化していないことが判った。また、溶存成分も変化していない。したがって、20年以上も同一水質の水が供給されている。トンネルのある台地は、他の山地と谷で切られており、トンネル湧水はほぼ、台地に降った雨水が起源である。したがって、台地上部から供給されている。トンネル湧水のトリチウムによる年代測定結果、20年以上0.6T.U.と変化が無く低い値を維持している。トンネルから台地上部にある地層には、間隙率を10%とすると、4600万m3存在することになる。総湧水量1000万m3はもともと台地内にあった地下水の20%が漏水したことになる。したがって、20年以上経過した時点でも、貯まり水が漏水していることが判った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
観測、調査、室内分析については順調に進んでいる。今後、地下水流動解析を当初、行う予定であったが、現場の状況は依然、解析した当時と変化がほとんどなく、20年以上経過しても、トンネルからの湧水量に変化はなく、湧水の水質も変化しておらず、相変わらず貯まり水が漏水しているので、台地周辺を含めた広範囲の調査に切り替えることを検討している。そのため、計画よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
調査地域での長期変化を観測するために、最終年度に集中して観測を行うため、予算を最終年度に多めに確保した。 次年度は、調査範囲を広げて、広範囲の長期同位体比の分布等を調査し、周辺に存在する三才山トンネルの湧水も調査し、解析する。
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次年度の研究費の使用計画 |
調査地域での長期変化を観測するために、最終年度に集中して観測を行うため、予算を最終年度に多めに確保した。特に、三才山トンネルまで広げた調査を実施する。したがって、 予定通りの費用を使用して実施する。
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