琵琶湖北湖沿岸域の底質構造の異なる地点において,付着藻類の種類構成,現存量および基礎生産を,2011年8月,11月,2012年3月および6月に測定した.付着藻類現存量は,粒径が大きい礫で構成される地点において大である傾向が認められた.砂質の水域では小さい糸状体の藍藻が出現するが,中礫以上の礫質からなる地点では,大型の緑藻が優占的に出現した.付着藻類の種類構成は,底質構造の似た地点間で類似する傾向が認められた.同化数は,砂質が優占する地点で,礫質の地点に比べやや高い値が得られた.沿岸域生態系の基幹である付着藻類の基礎生産,現存量および群集構造は,底質条件の相違に影響される.
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