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2013 年度 実績報告書

植物プランクトンモニタリングのための優占種遺伝子情報の整備

研究課題

研究課題/領域番号 23510021
研究機関独立行政法人国立科学博物館

研究代表者

辻 彰洋  独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (40356267)

キーワード珪藻 / メタゲノム解析 / 遺伝子 / モニタリング / 固有種 / 植物プランクトン
研究概要

・琵琶湖・支笏湖・山中湖・霞ヶ浦・員弁川・屋久島の河川・宮古島の河川・モンゴルフブスグル湖など様々な水域から珪藻を分離し、rbcL・SSU-LSU領域を中心に遺伝子解析を行った。この成果についてプランクトン学会で口頭発表を行った。
・2012年2月~2013年3月の国立環境研究所の定期調査で得られたプランクトンサンプルについて、珪藻のrbcL-3P領域の遺伝子についてロッシュ社の454 juniorを用いたメタゲノム解析を行った。その結果、優占種ではほぼ一致したものの、抽出効率やPCR効率などのバイアスの問題・底泥の巻き上げによるDNAのコンタミの問題・gene bankに登録されている情報の不足による誤同定の問題が明らかになった。一方、当研究で霞ヶ浦から抽出した遺伝情報を用いると、優占種のほとんどについて正確な同定が明らかとなった。このことは、対象水域の対象分類群の遺伝情報を事前に調べることが現段階でメタゲノム解析を行う上では重要であることを示している。この結果については、日本珪藻学会で口頭発表した。
・培養が出来ない種について単細胞PCRを行う手法について検討し、ほぼ確立するところまで成功した。また、抽出したDNAをWGA( Whole Genome Amplification)処理を行うことで、様々な領域のPCRが成功することが分かった。この方法を用いて琵琶湖の固有種のStephanodiscus suzukiiの遺伝子解析を来ない、同種をタイプ種とする新属を記載した(PBR in press).
・ダム湖のプランクトンについて、モニタリングに必要なレベルを検討し、チェックリストを作成した。又そのチェックリストについて、国立科学博物館のHPに分類特徴と共に公開した。
・ダム湖等の水源でカビ臭の原因となるPseudoanabaena属について分類学的検討を行った。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Phylogeny of Praestephanos gen. nov. (Thalassiosirales, Bacillariophyceae) based on Stephanodiscus suzukii, and related freshwater thalassiosiroid diatoms2014

    • 著者名/発表者名
      Akihiro Tuji, Yuka Mohri, Jang-Seu Ki, Seung Won Jung, Matthew L. Julius
    • 雑誌名

      Plankton and Benthos Research

      巻: 9 ページ: **-**

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Brandtodiniumgen. nov. and B. nutriculum comb. nov.(Dinophyceae), a dinoflagellate commonly found in symbiosis with polycystine radiolarians2014

    • 著者名/発表者名
      Probert, I., Siano, R., Poirier, C., Decelle, J., Biard, T., Tuji, A., Suzuki, N. & Not, F.
    • 雑誌名

      Journal of Phycology

      巻: 50 ページ: 388-399

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 皇居における淡水珪藻植生 II 期2014

    • 著者名/発表者名
      辻彰洋・新山優子
    • 雑誌名

      国立科博専報

      巻: 49 ページ: 75-88

  • [雑誌論文] 皇居の藍藻と緑藻 II 期2014

    • 著者名/発表者名
      新山優子・辻彰洋
    • 雑誌名

      国立科博専報

      巻: 49 ページ: 63-73

  • [学会発表] 海外調査で必要になる様々な手続きについて2013

    • 著者名/発表者名
      辻 彰洋
    • 学会等名
      日本珪藻学会第33回研究集会
    • 発表場所
      琉球大学熱帯生物圏研究センター瀬底研究施設
    • 年月日
      20131115-20131117
  • [学会発表] 珪藻の単細胞PCRの改良2013

    • 著者名/発表者名
      辻彰洋
    • 学会等名
      2013年 日本ベントス学会・日本プランクトン学会合同大会(仙台)
    • 発表場所
      東北大学農学部
    • 年月日
      20130927-20130930
  • [学会発表] Phormidium tenueとされてきたPseudanabaena属の数種について2013

    • 著者名/発表者名
      新山優子・辻彰洋・一瀬諭・中川恵・高村典子
    • 学会等名
      日本陸水学会第78大会
    • 発表場所
      龍谷大学瀬田キャンパス
    • 年月日
      20130910-20130913
  • [学会発表] 霞ヶ浦におけるプランクトン珪藻のメタゲノム解析と モニタリングへの応用の可能性2013

    • 著者名/発表者名
      辻彰洋・新山優子・中川恵・高村典子
    • 学会等名
      日本陸水学会第78大会
    • 発表場所
      龍谷大学瀬田キャンパス
    • 年月日
      20130910-20130913
  • [学会発表] 次世代シークエンサーによる湖沼プランクトン珪藻モニタリングの可能性2013

    • 著者名/発表者名
      辻彰洋・新山優子・中川恵・高村典子
    • 学会等名
      日本珪藻学会第34回大会
    • 発表場所
      文教大学越谷キャンパス
    • 年月日
      20130518-20130519
  • [備考] ダム湖のプランクトン

    • URL

      http://research.kahaku.go.jp/botany/dam/

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公開日: 2015-05-28  

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