研究課題/領域番号 |
23510042
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤川 清史 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (60190013)
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研究分担者 |
稲田 義久 甲南大学, 経済学部, 教授 (50148607)
伴 ひかり 神戸学院大学, 経済学部, 教授 (70248102)
渡邉 隆俊 愛知学院大学, 経済学部, 教授 (00319831)
尹 清洙 長崎県立大学, 経済学部, 准教授 (90433408)
中山 惠子 中京大学, 経済学部, 教授 (90207944)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 中国 / 産業連関分析 / CGEモデル / 環境問題 / 地域格差 / 付加価値帰着率 / 産業構造 / 国際研究者交流 |
研究実績の概要 |
研究成果を「中国経済の産業連関分析と応用一般均衡分析」(法律文化社)にまとめた. 第Ⅰ部では,中国経済を,産業連関表をとおして俯瞰する.第1章「中国の産業構造変化の要因分析」では,「比例成長からの乖離分析」(DPG分析)の手法を用いた.第2章「中国の増値税改革改革」では,付加価値税(中国では増値税)の制度変更の価格効果を検討した.第3章「中国の環境政策の動学的応用一般均衡分析」では,炭素税賦課や排出権取引制度導入が中国経済全般にどのような影響を及ぼすかを検討した.第4章「中国の炭素税導入の地域別所得階層別負担」では,炭素税を導入する場合,それによる価格の上昇などがどの程度の家計負担になるかを試算した. 第Ⅱ部では,中国の地域間産業連関表を用いて,国内の地域間の財や所得の移動を視野に入れる.第5章「中国の地域間分業構造」では,タイルインデクスを用いて中国の地域間の格差の動向を確認し,その背景を地域の付加価値帰着にもとめた.第6章「中国の産業構造の地域格差とその要因」では,DPG分析の手法を中国の地域産業連関表に適用する.第7章「中国国内の仮想水移動と所得分配」では,地域間の財に体化された水(仮想水)の移動を分析した. 第Ⅲ部:アジア国際産業連関表を用いた分析では,世界経済における中国経済の位置およびその変化について分析した.第8章「付加価値基準の国際分業率」では,第5章で用いた付加価値帰着率の考え方をWIOD(OECDの世界産業連表データベース)に応用した.第9章「東アジアのCO2排出の相互依存」では,付加価値帰着率の考え方を拡張して,財に体化されているCO2の量を計算した.第10章「東アジアの貿易自由化と生産・貿易構造」では,東アジア地域で関税の撤廃を行った場合,各国の生産・貿易構造がどのように変化するかをGTAPモデルを用いて分析した,その結果に産業連関分析を適用した.
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