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2011 年度 実施状況報告書

中国におけるバイオマスエネルギーの地域需給バランスに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23510043
研究機関名古屋大学

研究代表者

白川 博章  名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (50393038)

研究分担者 沖 一雄  東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (50292628)
東 修  広島大学, 国際協力研究科, 准教授 (70464154)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード中国 / バイオ燃料 / 需要 / 供給
研究概要

中国におけるバイオ燃料はその利用に対する期待と悲観的な見解が混在している。バイオ燃料は、エネルギーの安全保障、地球温暖化対策、農村振興等へ貢献することが期待されると同時に、食料との競合、農業用水需要増大による渇水の危険性、肥料投入による地下水の汚染等が懸念されている。しかし、このようなバイオ燃料の利用がもたらす便益とリスクは地域によって異なると考えられるが、これまで十分な検討が行われていない。本研究では、バイオ燃料の地域需給バランスを推計し、バイオ燃料利用の意義と限界を地域別に検討することを目的とする。平成23年度は、中国におけるバイオ燃料政策の動向、及び省レベルで経済成長にともなうバイオ燃料の需給バランスを検討した。中国は、ブラジル、アメリカに次ぐ、世界第3位のバイオ生産量を誇っている。中国におけるバイオエタノールの主要な原料はトウモロコシである。しかし2006年の終わりから2007年にかけてトウモロコシの国際価格が急上昇して状況が一変した。2006 年12 月に公布された「トウモロコシ加工生産管理の緊急通知」と2007 年9 月に公布された「トウモロコシ工業加工の健全発展に関する指導意見」により、中国では非穀物系原料によるバイオエタノール生産の方針が固まり、トウモロコシを原料とするバイオエタノール生産が制限されることになった。非穀物系原料として、稲わらに焦点を当てて、その供給ポテンシャルを評価したところ、南部の省が北部よりも供給ポテンシャルが高いく、特に、湖北省、湖南省、安徽省、四川省、江蘇省ではガソリン需要と同等かそれ以上の供給ポテンシャルがあることが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

可能耕地面積については、衛星画像を用いて調査をする予定だったが、震災の影響で予算の遂行が一部制限された。しかし、IIASAによる推計結果が入手できたので、2011年度はそのデータに基づき実施した。

今後の研究の推進方策

平成23年度の研究を継続し、さらに精緻化するとともに、対象を黄河流域として、水資源配分の効率化も含めた詳細な検討を行う。なお、経済成長にともなう耕地から市街地への土地の転用については、西安市など流域の主要な都市については衛星データを利用して、詳細に検討する。本研究では、このモデルを利用して、節水対策、水資源配分の変化など考慮して、バイオ燃料の供給可能性を検討する。

次年度の研究費の使用計画

平成23年度の研究を継続し、さらに精緻化するとともに、対象を黄河流域として、水資源配分の効率化も含めた詳細な検討を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Can consumer resiposibility help address carbon leakage concerns? An alalysis of participation vs. Non-participation in a global mitigation regime2012

    • 著者名/発表者名
      Xin Zhou, Hiroaki Shirakawa and Hongao Pan
    • 雑誌名

      China-USA business review

      巻: 11(3) ページ: 408-422

    • 査読あり

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公開日: 2013-07-10  

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