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2014 年度 実施状況報告書

日本中国間の資源循環に注目した日中廃棄物産業連関分析

研究課題

研究課題/領域番号 23510051
研究機関東京国際大学

研究代表者

筑井 麻紀子  東京国際大学, 商学部, 教授 (40275798)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2016-03-31
キーワード環境経済 / 地域間比較研究 / 中国 / 政策シミュレーション / 経済政策 / 計量経済学 / 地域経済学 / 国際情報交換
研究実績の概要

本研究の目的は、日中地域間廃棄物産業連関表(日中WIO表)の推計を通じて、日本と中国がお互いに与える影響を経済面と環境面、特に廃棄物の排出や処理を含めて分析することにある。平成26年度は、日中両国それぞれの産業部門が排出した廃棄物が貿易活動を通じてどのくらい移動しているかを推計した。また、日本部分の家庭系一般廃棄物の推計結果を日中WIO表に組み込み、日中WIO表2007年版を完成させた。そして、当初の研究目的通りに、推計された日中WIO表を用いて、日本と中国の最終需要がお互いにどのような影響を与え合っているのかを分析し、日中間の経済・環境における影響を定量的な評価した。その結果、経済的な影響を誘発生産額で評価した場合、日中は互いにほぼ同額の生産額を誘発していることがわかった。これに対し、日本の最終需要が中国に誘発するGHG(温暖化ガス)と廃棄物排出量は、それぞれ中国の最終需要が日本に誘発する量の数倍にも上っていた。日本の最終需要は中国に大きな生産波及効果をもたらすと共に大きな環境負荷をもたらしており、政策的に日中が環境負荷の軽減の取り組みを協力して行う必要があるのではないかと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成26年度は、本研究課題における第1の目的である日中地域間廃棄物産業連関表の推計を完遂することができた。さらに、第2の目的であった日中地域間廃棄物産業連関分析も実施することができ、中国における廃棄物や環境負荷(特に温暖化ガス)の排出、廃棄物の処理、そして両国間の財・サービス・再資源化資源の移動状況を把握することができた。その結果、それぞれの国の最終需要が互いにどのような影響を与えあっているのかを定量的かつ実証的に分析することができた。また、それまでに未だなされていなかった二国間の地域間廃棄物産業連関分析により、推計手法及び分析手法の確立し、日中のみならず他の国や多国間への適用が可能となった。

今後の研究の推進方策

学会発表によって得られる意見を反映させた上で、成果をまとめ、国際学会の査読付き論文として発表する予定である。

次年度使用額が生じた理由

年度末に発刊が予定されていた2005年版アジア国際産業連関表(IDEO-JETROアジア研究所発行)のCD-ROM(価格10万円)が、これまでの発刊形式と異なり平成26年度から有償提供ではなくWebで無料公開されたため、予算計画を修正するも、未使用額発生に至った。

次年度使用額の使用計画

本研究の成果発表として投稿予定の論文の英文校正費用が約65,000円として見積もられている。未使用額よりは超過するが、英文校正費用の一部として利用したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 廃棄物産業連関分析による 日中貿易の相互影響評価2015

    • 著者名/発表者名
      筑井 麻紀子、林晨、Ji Kaiyan, LangXiaoliang
    • 学会等名
      第10回日本LCA学会研究発表会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2015-03-11 – 2015-03-11
  • [学会発表] Repercussion Effects of Final Consumption on Production and Environmental Loads Using a China-Japan Waste Input-output Table2014

    • 著者名/発表者名
      Makiko Tsukui, Chen Lin
    • 学会等名
      EcoBalance 2014
    • 発表場所
      Tsukuba, Japan
    • 年月日
      2014-10-30 – 2014-10-30

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公開日: 2016-05-27  

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