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2012 年度 実施状況報告書

白色腐朽菌変異株・超音波複合系による臭素系難燃剤処理技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23510093
研究機関福井大学

研究代表者

櫻井 明彦  福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40283163)

キーワード臭素系難燃剤 / 白色腐朽菌 / 超音波 / HBCD
研究概要

繊維や樹脂の難燃剤であるヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)は、難分解性で高蓄積性であることから、環境中に放出された場合に高次捕食動物への影響が大きい。このため、効率的な処理技術の開発が期待されている。本研究では、超音波照射により難分解性のHBCDにOH基を付加させ反応性を高めた後、白色腐朽菌変異株によりHBCDを効率よく分解するシステムを開発することを目的に検討を進めた。本年度は、(1)超音波処理単独によるHBCD分解基本条件の検討、(2)白色腐朽菌が生産するリグニン分解酵素であるマンガンペルオキシダーゼによる分解条件の検討、(3)超音波ーリグニン分解酵素複合系によるHBCD分解条件の検討を行った。
超音波処理単独によるHBCD分解では、照射周波数を404kHzとした場合、異性体によって分解速度が異なり、γ体<β体<α体の順に分解速度が高くなることが明らかとなった。また、6時間の超音波照射で約60%のHBCDが分解可能であった。
超音波ー白色腐朽菌複合処理では、白色腐朽菌が生産するリグニン分解酵素であるマンガンペルオキシダーゼを用いてHBCDの分解を検討したところ、高濃度のマンガンペルオキシダーゼを用いて3時間で40%のHBCDが分解可能であった。また、超音波照射後にマンガンペルオキシダーゼを作用させたところ、単独処理に比べて低濃度のマンガンペルオキシダーゼでHBCDが分解可能なことが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

超音波によるHBCD分解の基本条件、超音波ーリグニン分解酵素複合システムによるHBCD分解の基本条件を明らかにすることができた。

今後の研究の推進方策

当初の計画通りに、超音波処理と白色腐朽菌処理を複合してHBCDの分解の最適化を検討していく。また、分解物の有害性について評価する予定である。

次年度の研究費の使用計画

白色腐朽菌の培養費用、HBCDの分析費用に充てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 超音波処理による臭素系難燃剤ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)の分解2012

    • 著者名/発表者名
      河野将大、Nilna Amelia、櫻井明彦
    • 学会等名
      平成24年度繊維学会秋季研究発表会
    • 発表場所
      福井大学
    • 年月日
      20120925-20120925

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公開日: 2014-07-24  

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