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2013 年度 実績報告書

白色腐朽菌変異株・超音波複合系による臭素系難燃剤処理技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23510093
研究機関福井大学

研究代表者

櫻井 明彦  福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40283163)

キーワード臭素系難燃剤 / 白色腐朽菌 / 超音波 / HBCD
研究概要

繊維や樹脂の難燃剤であるHBCD(ヘキサブロモシクロドデカン)は、難分解性で高蓄積性であることから、環境中に放出された場合に高次捕食動物への影響が大きい。このため、効率的な処理技術の開発が期待されている。本研究では、超音波照射により難分解性のHBCDにOH基を付加させ反応性を高めた後、白色腐朽菌変異株によりHBCDを効率よく分解するシステムを開発することを目的に検討を進めた。本年度は、(1)超音波処理単独によるHBCD分解機構の解析、(2)超音波ーリグニン分解酵素複合系によるHBCD分解条件の検討を行った。
超音波処理単独によるHBCD分解では、照射周波数を404kHzとした場合、異性体によって分解速度が異なり、γ体<β体<α体の順に分解速度が高くなることが明らかとなった。また、処理後の反応液からテトラブロモシクロドデカン、トリブロモシクロドデカン、ジブロモシクロドデカンに相当する分子量の物質が検出されたことから、脱臭素による分解が進行すると考えられる。さらにシクロドデカン環が開裂した構造の物質が検出されたことから、脱臭素反応だけでなくOHラジカルの付加を伴う開環反応も起こっていると考えられる。
超音波ー白色腐朽菌複合処理では、白色腐朽菌が生産するリグニン分解酵素であるマンガンペルオキシダーゼを用いてHBCDの分解を検討したところ、超音波照射後にマンガンペルオキシダーゼを作用させることにより、単独処理に比べて低濃度のマンガンペルオキシダーゼでHBCDが分解可能なことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 白色腐朽菌・超音波複合系による臭素系難燃剤HBCDの分解2014

    • 著者名/発表者名
      櫻井明彦
    • 学会等名
      繊維工業研究センター研究発表会
    • 発表場所
      福井大学
    • 年月日
      20140303-20140303
  • [学会発表] Degradation of brominated flame retardant HBCD by ultrasonic irradiation2013

    • 著者名/発表者名
      Y. Wei, K. Shota, A.Sakurai
    • 学会等名
      化学工学会第45回秋季大会
    • 年月日
      20130900
  • [学会発表] 超音波照射による臭素系難燃剤HBCDの分解2013

    • 著者名/発表者名
      櫻井明彦, 河野将大, 叶 威
    • 学会等名
      第22回環境化学討論会
    • 発表場所
      東京農工大
    • 年月日
      20130731-20130802

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公開日: 2015-05-28  

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