超音波照射と白色腐朽菌の組み合わせを用いて、臭素系難燃剤であるへキサブロモシクロドデカン(HBCD)の分解を検討した。超音波照射単独では、α体のHBCDはγ体の10倍以上、β体はγ体の2倍以上の速度で分解が進んだ。一方、白色腐朽菌処理単独では、マンガンペルオキシダーゼによりHBCDが分解すること、その分解速度は超音波照射の場合と異なりα体はβ体やγ体よりも低いことが明らかとなった。 さらに両者の組み合わせとして、超音波照射後にマンガンペルオキシダーゼ処理を行ったところ、超音波照射によって生成した過酸化水素をマンガンペルオキシダーゼが利用してHBCDの分解が進むことが明らかとなった。
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