本研究では、生物難分解性の油脂成分をオゾンで前処理して高級脂肪酸の毒性を軽減させた後、省エネ型嫌気好気法(UASB-DHS法)で後処理し、その有機成分からメタンエネルギーを効率的に回収する方法を実験的に検討した。研究成果として、本システムの実用化には油脂分解性能をさらに安定化させるための検討が必要という課題が残されたが、油脂分解へのオゾン処理の効果や条件が確認できたことや、その有機成分の分解によって発生したメタンガスの含有率はおおむね60%程度以上であったことなどから、油脂廃水からエネルギーを再資源化できるシステムとして有効性を確認することができた。
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