細胞研究においては一細胞毎の分析が必須である。本研究では半導体プロセスを用いてサブミクロンサイズのピラー構造をマトリックス状に製作し単一細胞操作の実現を目指した。新開発のAr/F2気相エッチングプロセスによりSiの極狭スリット気液分離の2段マイクロ流路を製作し大腸菌の輸送に成功した。大腸菌と酵母の単一分離とサイズ分離を同時に実現し,培養にも成功した。Arプラズマを用いてマイクロレンズアレイを製作し,レーザ光の集光を観測し細胞搬送ための光ピンセット機能の基礎を確認した。本研究により細胞分離マイクロ流路形成と単一細胞分離構造の融合への基礎技術が確立され,単一細胞分析技術への応用が広く期待される。
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