研究課題
本研究では、不具合、事故、リコールなどの現象、原因を記述したものや、製品評価技術基盤機構や国土交通省のホームページで公開されている情報、情報セキュリティインシデントデータをもとに、市場における品質不具合発生の未然防止をねらいとする、品質不具合データの解析方法を検討している。それとともに、その解析結果をもとに設計段階でコンピュータシミュレーションを効果的に計画、活用する方法を検討している。その際、これらの不具合防止のために効果的に活用する分野横断的な方法の提案を目的として研究を進めている。これまでに不具合データを解析する方法について、不具合の発生可能性が高いために設計審査で検討すべき項目を列挙する方法や、どのように製品設計をすれば安全が確保できるのかなどを示している。平成26年度では上記の拡張に加え、より不具合が列挙しやすい技術的知見の反映方法や、言語データから数値データへの変換方法などを検討している。たとえば、医薬品開発の場合にはどのようなデータをもとに検討するか、また、その解析手順はどのような点が好ましいかを示している。また、不具合をマネジメントシステムで防止するという立場から、情報セキュリティマネジメントシステムを取り上げ、そのインシデントの発生原因事例の分析をし、不具合防止のために何が必要になるのかを導いている。統計的な側面からは、また不具合防止を目的としたコンピュータシミュレーションによる品質の確保について、実験計画法のコンピュータシミュレーションへの適用を、不具合の防止、品質の確保という着眼点から発展させている。その際、使用環境についての膨大な組合せを効率的に探索する必要があり、このためにどのような実験計画がよいかを検討している。
すべて 2013 その他
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The TQM journal
巻: Vol. 25, No. 2 ページ: 141-152
廃棄物資源循環学会論文誌
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日本セキュリティマネジメント学会誌
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