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2012 年度 実施状況報告書

わが国の電力自由化後における電力各社の生産性に対するDEAを用いた時系列評価

研究課題

研究課題/領域番号 23510159
研究機関群馬大学

研究代表者

杉山 学  群馬大学, 社会情報学部, 教授 (40256665)

キーワード日本の電力自由化 / 電力各社の生産性 / DEA / 時系列評価
研究概要

本研究の2年度目,平成24年度(2012年度)は,新しいDEAモデルの開発を中心に行い,加えて,前年度(平成23年度)で残された課題も行った.その内容は次に示す通りである.まず第1点目として,本研究の目的である電気事業体に関する生産性の効率評価を時系列的に分析するために,前年度(平成23年度)作成したDEAのパイロットモデルの改良を行い,本研究に適合するDEAモデルを新規に開発した.このDEAモデルに対し,他の研究者(国内在住)からアドバイスを直接会って受ける計画であったが,今年度の本務校における業務の関係から実施できず,文書によるやり取りで実行した.その際に指摘された点等を考慮して,新規開発したDEAモデルを国内の論文誌に投稿し,受理され,論文誌に掲載された.
次に第2点目として,前年度(平成23年度)で残された課題である,電力各社の各種データで数年分が入手できなかったデータを入手した.これらを含め,収集した電力各社の各種データ(紙媒体)の一部に対し,高速スキャナー等で電子化し,データベース化を進めた.なお現在もこのデータベース化作業は進行途中である.
第3点目として,データ収集や電気事業体が置かれている現状について,電気事業の専門家として,民間研究所の研究員等に本年度中インタビューを行うことを再度検討した.その結果,前年度と同様の理由(東日本大震災の影響)により本年度中もインタビューは行わないこととし,次年度以降の研究期間内に,再度,状況等を考慮して実行するかの判断をすることとした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1点目として,前年度,電力各社の各種データで数年分が入手できなかったデータを入手できた.しかし,これら紙媒体のデータに対し,高速スキャナー等で電子化し,データベース化する作業が完了できず,現在も作業途中である.
2点目として,新規開発したDEAモデルの計算を効率的に実行するために,コンピュータシステム上に数値計算ソフトを整備する予定であった.しかし,現在,導入ソフトの選考途中であり,結論に至っていない.

今後の研究の推進方策

平成25年度(2013年度)は,電力自由化の先進国アメリカ合衆国での状況調査を中心に行い,加えて,前年度(平成24年度)で残された課題も行う.本研究における本格的な分析・評価を実行する前に,電力自由化の先進国であるアメリカ合衆国での状況調査を行う計画である.この状況調査に合わせ,DEAモデルの最先端研究が行われている米国ニューメキシコ工科大学などの研究者に直接本研究のアドバイスを得る計画である.また,この状況調査をするなかで,追加として必要となったデータを新たに収集,整理を行い,各種資料を作成する計画である.
これらと平行して,前年度で残された課題である,電力各社の各種データのデータベース化作業をさらに進める計画である.加えて,新規開発したDEAモデルの計算を効率的に実行するために,コンピュータシステム上に数値計算ソフトを導入,整備する予定である.
平成26年度(2014年度)は,本格的な分析と評価結果の発表を中心に行う.前年度までの研究結果を踏まえ,本格的に電力各社に関する生産性の効率を時系列的に分析・評価する.その研究成果を整理し,ホームページでの公開や研究成果広報用資料の作成を行う計画である.さらに本研究の結果を国内外の学会にて発表し,論文投稿を行う計画である.

次年度の研究費の使用計画

次年度である平成25年度(2013年度)においては,本研究における本格的な分析・評価を実行する前に,電力自由化の先進国であるアメリカ合衆国での状況調査を行う予定である.この状況調査に合わせ,DEAモデルの最先端研究が行われている米国ニューメキシコ工科大学などの研究者に直接本研究のアドバイスを得る予定である.これらを実行するために旅費としての出費を計画している.
また,本研究の進捗が「やや遅れている」となった主な原因は,本研究の対象が電力事業体(電力各社)であり,その各種データやインタビュー,他の研究者からのアドバイスを受ける際などに,東日本大震災に伴う原子力発電所の事故対応で電力関係者が混乱した影響を,本研究の初年度から大きく受けたためである.この影響により,2年度目である本年度(平成24年度) の多くの額を占めた課題,新規開発したDEAモデルの計算を効率的に実行するための数値計算ソフトの導入,整備することが玉突きで残される結果となった.したがって,次年度(平成25年度)において,本年度残された課題である,数値計算ソフトの導入,整備するために物品費としての出費を計画し,本研究の遅れを出来る限り取り戻す予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] データ包絡分析法によるJRと大手私鉄の事業活動効率比較 ―ウィンドー分析の結果に対するローソク足を用いたグラフ化の提案と鉄道各社の比較結果―2013

    • 著者名/発表者名
      杉山学
    • 雑誌名

      Journal of Social and Information Studies

      巻: 20 ページ: 33-48

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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