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2013 年度 実施状況報告書

わが国の電力自由化後における電力各社の生産性に対するDEAを用いた時系列評価

研究課題

研究課題/領域番号 23510159
研究機関群馬大学

研究代表者

杉山 学  群馬大学, 社会情報学部, 教授 (40256665)

キーワード日本の電力自由化 / 電力各社の生産性 / DEA / 時系列評価
研究概要

本研究の3年度目,平成25年度(2013年度)は,最終年度(平成26年度)の本格的なDEAによる時系列的な分析・評価を実行する前段階として,次の2点について研究実績を得ることができた.
第1点目として,電力自由化の先進国であるアメリカ合衆国での状況調査を行った.これに合わせ,DEAモデルの最先端研究が行われている米国ニューメキシコ工科大学へ客員研究員として受入れてもらい,当大学の教授から新しいDEAモデルに対する研究アドバイスを得た.その結果,新規開発したDEAモデルを国際的な論文誌へ投稿し受理され,2編が掲載された.
第2点目として,本年度まで持ち越されていた次の3つの研究課題を実施し,結果を得ることができた.(課題1) データ収集や電気事業体が置かれている現状について,電気事業の専門家である一般財団法人電力中央研究所の上席研究員に直接インタビューを行った.その中で,国内外の状況を含め,様々な点に関してアドバイスや電気事業体の現状を知ることができた.その際に,電力事業関係の各種データを公開情報から独自に収集,整理した情報を印刷物として作成することは,学術上とはいえ著作権等の問題が生じる可能性を指摘された.この点を検討した結果,これらの情報に基づく印刷物の独自作成やその配布,ホームページ等での独自公開など,本研究で当初計画していた作業を中止することとした.よって今後は,学術論文上での分析の際にこれらの情報を掲載する方針転換をした.(課題2) 電力各社の各種データを更に入手,収集し,データベース化を進めた.加えて,アメリカ合衆国での状況調査をするなかで,追加として必要となったデータを公開情報から新たに収集,整理を行い,データベース化作業を行った.(課題3) 新規開発したDEAモデルの計算を効率的に実行するために,コンピュータシステム上に数値計算ソフトを導入,整備を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

第1点目として,本格的にDEAによる時系列的な分析・評価を実行する前に,電力自由化の先進国であるアメリカ合衆国での状況調査を行い,加えて,米国ニューメキシコ工科大学での客員研究員としての受入れにより,当大学の教授に新しいDEAモデルに関する研究アドバイスを得ることができた.その結果として,新規開発したDEAモデルを国際的な論文誌へ投稿し受理され,2編が掲載された.よって,新規モデル開発の点において計画以上の達成状況である.
第2点目として,本年度まで持ち越されていた次の3つの研究課題,(課題1) 電気事業の専門家へのインタビュー,(課題2) 残されたデータの収集と整理,(課題3) 分析のための数値計算ソフトの整備,についてそれぞれ達成し,本研究に関する前年度までの遅れを取り戻した状況である.

今後の研究の推進方策

平成26年度(2014年度)は,本研究の最終年度であり,本格的な分析と評価結果の発表を中心に行う.詳しく述べるならば,本年度までの研究結果を踏まえ,本格的に電力各社に関する生産性の効率を時系列的に分析・評価する.そして,その研究成果を整理し,本研究の結果を国内外の学術論文誌へ論文投稿を行う計画である.ただし,本研究の当初計画では,本研究において収集,整理したデータに関して,印刷物の独自作成やその配布,ホームページ等での独自公開などを計画していたが,これら当初計画に関して,本年度実施した電気事業の専門家へのインタビューの際に著作権上の問題を指摘され,本研究ではこれら独自公開を中止するに至った.したがって,今後は学術論文上での分析の際にこれら情報の掲載を行うこととした.
これらと平行して,本年度の研究を実施する中で,追加として必要になった次の2つの研究課題を実施する予定とした.(追加課題1) DEAモデルの最先端研究が行われている米国ニューメキシコ工科大学の研究者に,再び本研究の追加アドバイスを受けることを予定している.(追加課題2) 新規開発したDEAモデルの計算を更に効率的に実行するために,コンピュータシステム上に数値計算ソフトの追加導入,整備を行う予定である.

次年度の研究費の使用計画

第1点目として,本研究の当初計画では,本研究において収集,整理したデータに関して,印刷物の独自作成やその配布,ホームページ等での独自公開などを計画していたが,これら当初計画に関して,本年度実施した電気事業の専門家へのインタビューの際に著作権上の問題を指摘され,本研究ではこれら独自公開を中止するに至った.したがって,これらの印刷物作成代の出費がなくなったためである.
第2点目として,私の所属大学での本務の関係から,米国ニューメキシコ工科大学へ客員研究員として受入れてもらった期間が,当初予定していた期間より短くなったために,外国旅費の出費が予定より少なくなった.
次年度である平成26年度(2014年度)においては,まず,本格的に電力各社に関する生産性の効率を時系列的に分析・評価し,その研究成果を整理し,本研究の結果を国内外の学術論文誌へ論文投稿を行う計画である.これらを実行するために投稿論文作成時に英文の校正,ネイティブチェックとしての出費を計画している.
次に,本年度の渡米期間が当初予定より短くなったため,再び米国ニューメキシコ工科大学の研究者に,本研究の追加アドバイスを直接得る計画である.これらを実行するために旅費としての出費を計画している.加えて,新規開発したDEAモデルの計算を更に効率的に実行するために,コンピュータシステム上に数値計算ソフトの追加導入,整備を行う予定である.これらを実行するために,物品費としての出費も計画している.最後に,本研究の成果報告書を作成するための作成費の出費を計画している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Finding a Common Weight Vector of Data Envelopment Analysis Based upon Bargaining Game2014

    • 著者名/発表者名
      Sugiyama,M. and Sueyoshi,T.
    • 雑誌名

      Studies in Engineering and Technology

      巻: 1 ページ: 13-21

    • DOI

      10.11114/set.v1i1.277

    • 査読あり
  • [雑誌論文] DEA window analysis for environmental assessment in a dynamic time shift: Performance assessment of U.S. coal-fired power plants2013

    • 著者名/発表者名
      Sueyoshi,T., Goto,M. and Sugiyama,M.
    • 雑誌名

      Energy Economics

      巻: 40 ページ: 845-857

    • DOI

      10.1016/j.eneco.2013.09.020

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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