研究課題/領域番号 |
23510181
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
徐 春暉 千葉工業大学, 社会システム科学部, 教授 (70279058)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 金融リスク / VaR / VaRの最小化 / 国際情報交流 |
研究概要 |
2つの方向で、金融リスク管理に関する研究を進めた。1)新しいリスク測定スタンダードになっているVaRに基づくリスク管理方法を研究した。具体的に、VaR最小化モデルの解析方法を提案し、金融市場からのデータを用いて、その方法の有効性を確認した。VaRをHistorical Simulationで推測する場合は、VaR最小化モデルの解析を一連の線形計画モデルの解析に変換できることを証明し、 線形計画問題を解くことにとって, VaRの最小化モデルを解析する方法を提案した。研究の結果は欧州のOR2011国際会議で発表し、Journal of The Operational Research Societyにも載せた。2)期間リスクの概念を提案し、その測定方法の研究を始めた。既存の金融リスクの測定は将来のある時点におけるリスクだけを反映し、その時点までの間のリスクを反映していないことを問題とし、期間リスクという概念を初めて提唱する。また、期間リスクを測定する基準として、Period Value-at-Risk(PVaR)を提案し、その測定方法を研究した。その結果を千葉工大学の研究レポートに載せた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究を2つの方向へ進む計画で、1つの方向から成果が出て、もう1つの方向からまだ成果が得られていない。しかし、予定していなかった第3の方向が開かれ、その方向での研究はもっと意義があると考え、その方向での研究に約半分の時間を掛けた。
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今後の研究の推進方策 |
研究は3つの方向へ進めていく予定です。1)VaRを含む最適化モデルの解析方法の研究2)PVaRの測定方法の研究3)PVaRに基づくリスクコントロール方法と資産運用方法の研究
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は以下3つのテーマについて、研究を進める。1)VaRを含む資産運用モデルの解析方法2)PVaRの測定方法3)VaRに基づく金融商品の設計
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