研究課題
平成25年度は,前年度に引き続き計画段階におけるリスク分析手法および指標の開発を行った.プロジェクトの失敗において,要件定義の曖昧さとその後のスキル不足が原因となる場合が少なくない.そこで,今年度も要件定義段階のおける品質確保と向上に関する研究に加え,チーム編成の際のスキル確保の観点からリスク分析を実施するための方法論について信頼性解析手法FTA(Fault Tree AnalysisやQFD(Quality Function Deployment))を活用した方法を提案した.さらに運用段階においてリスクを回避するための方法論を検討するために,調査データに基づき,失敗が発覚した時期と程度さらに対処方法を分類整理した.具体的には,プロジェクトの成功と失敗について分岐点となった時期と失敗の原因,取られた処置さらに最終的な成否結果をプロジェクトの規模別に整理した.そして画一的な処置ではなく,進捗状況を考慮したプロジェクト危険状態の識別とそれに基づくリスク対策ガイドの作成方法を提案した.また,要件定義段階におけるシステムの機能評価をQFDを用いて行い品質の向上と見積を行い,無駄な機能削除に繋げる方法を提案した.現在これらに関して3年間の成果をまとめ「要件定義の品質向上とリスク評価のための方法論」の論文投稿の準備を行っている.一方,前年度発刊した「プロジェクトマネジメント入門」を用いた授業評価を行い,学会において成果を発表した.
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Proceedings of the 7th International Conference on Project Management
巻: ProMAC2013 (CDROM) ページ: 661-666
工学教育
巻: Vol. 61, No. 5 ページ: 10-15
巻: ProMAC2013 ページ: 571-577