研究課題/領域番号 |
23510193
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
中島 健一 神奈川大学, 工学部, 教授 (80278564)
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キーワード | 循環型システム / 確率モデル |
研究概要 |
本研究では、価値観の多様化、グローバル化する現代社会におけるビジネス分野の課題解決に向けたアプローチの提案,および実際の問題への適用による社会への貢献を目指した研究の取り組みを行っている。 本年度は,従来の組み立て産業を中心としたモノづくり分野に対して、これまでの効率面・経済面に関する観点のみならず、持続可能社会実現にむけた要因についての検討を行い、グリーンイノベーションへの貢献を目指した活動を実施した。今日のグローバル化するモノづくりの現場においては、資源の有効活用や各組織における無駄をなくすためのマネジメントシステムへの取り組みは重要であり、従来の大量生産、大量消費のモノづくりシステムから循環型システムへの移行が求められている。 本研究では製品ライフサイクルの概念に基づき、製品寿命を終えた製品を回収-分解-再生産を行うための新たな循環型システムの提案を行い、解体部品や再生品の需要の不確実性を考慮したシステムについてその性能評価を行っている.変化の激しい現代社会において、提案アプローチは従来の効率性・経済性に加え、環境側面への貢献も行っており、システムの状況やビジネス環境に応じた新たな課題解決アプローチの提案といえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度においては、これまでの調査をもとに循環型システムのモデル化と評価、ジャストインタイム生産システムおよびMRPシステムの運用に基づく解体システムの比較等、国際ジャーナルへの発表を行った。特に自動車解体等、実際のシステムに基づいたモデリングとシステム評価の提案を行っており、異なる分野におけるイノベーションのきっかけとなることが期待される。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果を背景に、今後はグローバル企業におけるジャストインタイムな課題解決に向けたイノベーションの検討を行っていく。資材調達から生産に至るサプライチェーンの効率的運用やリスクマネジメントなどに焦点を当て、日本的ものづくり方式のメリットを取り入れながら、海外企業を含めた課題解決アプローチに関する研究を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度は、本務校の公務出張等のため、出席予定の国際会議業務をキャンセルしたため、予定の研究費使用額に達することがなかった。今年度はそれらの残額も活用し、さらに精力的に、海外企業における調査・情報収集を実施し、国際会議による研究成果発表や、関係分野の研究者らとの意見交換を行い、グローバルなフィールドワーク活動を中心に研究活動を実施する。
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