Quality Leaderのための教育プログラムの効果及び課題を明確にすることを目的とした。対象は、東京都近郊の中規模病院に所属する医療安全管理者、看護管理者を対象に参加者を募った。本プログラムは、前期3日間、中期1日間、後期2日間の研修で、前期では、医療・看護の質に関する概要、質指標やトヨタ流改善計画などの講義とし、参加者らは自施設の医療・看護サービスの質改善計画立案を行った。中期はフォローアップとし、後期では、参加者が立案した自施設の質改善計画の成果発表会を行った。研究方法として本プログラムに関するアンケート調査及びグループインタビューを実施した。参加者14名は、教育プログラムを通して概ね自施設の質改善目標を達せできたと回答したが、「演習の充実」、「自施設の持参データの明確化」「分析ツールの具体的な説明」の必要性が指摘された。また、Quality Leader としての能力を客観的に評価する評価ツールの必要性が明らかになった。さらに、今後、教育プログラムの費用対効果をあげるためには、参加者数を増やし、集合教育と少人数教育を分けて行う等の工夫、医療機関の質改善活動のニーズ把握、Quality Leader に必要な知識とスキルの段階別研修が必要であると考える
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