研究課題/領域番号 |
23510206
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
横井 郁子 東邦大学, 看護学部, 教授 (90320671)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 医療環境 / 情報想起 / 医療看護支援ピクトグラム |
研究概要 |
本年度は急性期病院において,看護管理者および医療安全管理者を対象に,看護側が考えている迅速さが求められる患者支援項目とは何か,半構成的面接調査によりデータを収集,分析することであった. まずは,研究協力を得た500床規模の急性期病院の看護部長等と研究の目的の説明,調査方法等を打ち合わせを行なった.これらの病院は新病院建築後,間もないもの,または現在建設中のものである.新病院に向け病棟のあり方を検討する中で,スタッフステーション,廊下等のしつらえを整える際に,情報整理,行動誘導等に関して検討されていることが確認された.これらの検討は「迅速さが求められる患者支援」を背景にもつものであることが十分予測できた.この機会を生かして面接調査を行うことの意義を共有できたものの,日常業務のほかに更なる新病院への移転に伴う業務が加わり対象者となる看護管理者たちの多忙さから,平成23年度中には調査日程の調整ができなかった. 平成24年度に面接調査がずれ込むにあたり,当初予定していなかった旧病院の医療環境との比較を踏まえたインタビューガイドを追加修正する予定である.看護管理者,医療安全管理者のインタビューから見出された「迅速さが求められる患者支援項目」の対応策について,病棟看護師を対象としたフォーカスグループインタビューにて明らかにする予定であるが,ここにも旧病院の環境との比較を盛り込みたいと考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究協力者(面接調査の対象者)との日程調整が難航したため.
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者との調査の日程調整を速やかに行い,データ収集と分析を行う.場合によっては2年目に行う予定の「情報想起としての医療看護支援ピクトグラムの有用性」に関する面接調査も同時に行うことを検討する. 予定では23年度に病院の建替え前の状況を,24年度には建替え後でかつ医療看護支援ピクトグラムを導入運営後の状況を調査し,25年度に分析とまとめを行う予定であったが,24年度に23年度分および24年度分の一部を行い,25年度前半に残りの調査を終え,分析,まとめを行うこととする.実際,建替え,現場の業務運営状況から面接調査の時期としては大きな影響はないと考えている,
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次年度の研究費の使用計画 |
研究協力病院が遠方であるため,そのための旅費が主な使用用途である.対象病院は札幌,旭川,足利,富山,浜松,呉,飯塚を予定している.インタビュー時間を勤務時間終了後となる場合が多く,そのため,ほとんどが宿泊とならざるを得ないと予想している.これら旅費および宿泊費でおおよそ40万円となる.ただし,各地1回訪問の見積もりであり,状況に応じては複数回訪問しての調査となることも十分予想される.対象者への謝金としては総計10万円程度を見積もっている. 上記対象病院の中には平成24年度に計画されている「情報想起としての医療看護支援ピクトグラムの有用性」に関する面接調査も同時に行うことができるものもあるが,医療看護支援ピクトグラム運用状況から平成25年度に調査した方がよいところもあり,最終年に現地でのインタビュー調査が持ち越されることが予想され,それらの旅費等を考慮した本年度運営を計画している,
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