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2011 年度 実施状況報告書

廃棄物燃料に内在する細菌叢及びその機能別遺伝子とくん焼・有炎燃焼・爆発の因果関係

研究課題

研究課題/領域番号 23510211
研究機関大分工業高等専門学校

研究代表者

小西 忠司  大分工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (00225468)

研究分担者 鳴海 明  神奈川工科大学, 工学部, 教授 (50100764)
山田 健太郎  大分大学, 全学研究推進機構, 助教 (70458280)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードメタゲノム解析 / ごみ固形燃料 / 水素産生 / ヒドロゲナーゼ / 爆発事故
研究概要

本研究は,廃棄物固形燃料の貯蔵・保管時に起こるくん焼・有炎燃焼・爆発の関連因子を,燃料に内在する細菌叢の分布および機能別遺伝子と関連づけ,従来の熱的特性に生物学的特性を加味した廃棄物燃料あるいはバイオマスの貯蔵・保管時における危険性評価および燃料化・貯留・搬送設備の火災安全対策に関する科学的データの提供と提言を目的としている.  本年度は,メタゲノム解析により産地別に収集された廃棄物固形燃料に内在する細菌叢の分布と水素産生に関与する遺伝子を明らかにした. 5種類のRDFに存在する微生物をメタゲノム解析により推定した。509 個の微生物を水素産生菌と非水素産生菌に分けた結果,水素産生菌の割合は,未培養では桑名34%,香肌11,海山14,浜島2,さくら29である.3 日嫌気培養では桑名61,香肌98,海山65,浜島20,さくら62である.水素産生菌189個を分類した結果,未培養では,桑名はClostridium 属40% ,Bacillus 属50%,Janthinobacterium 属10%で,香肌50,38,12,海山29,71,0,浜島100,0,0,さくら46,27,27である.3 日嫌気培養では,桑名3,97,0で,香肌,海山,浜島,さくら100,0,0である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

「研究の目的」の達成度について期間内に明らかにする点が3点ある.初年度は(1)が修了した.(1)メタゲノム解析により産地別に収集された廃棄物固形燃料に内在する細菌叢の分布と機能別遺伝子(エネルギー生産・変換,水素産生,耐熱性等)を明らかにする.(2)産地別の廃棄物固形燃料のくん焼・有炎燃焼・爆発の関連因子(温度上昇率,最高到達温度,水素発生量)と細菌叢の分布と機能別遺伝子の関連性を明らかにする.(3)環境条件(酸素濃度,温度,水分,pH)の変化による,くん焼・有炎燃焼・爆発の要因と細菌叢の分布と機能別遺伝子の関連性の変化を明らかにする.

今後の研究の推進方策

「研究の目的」の達成度について期間内に明らかにする点が3点ある.本年度は(2)を実施する. (2)産地別の廃棄物固形燃料のくん焼・有炎燃焼・爆発の関連因子(温度上昇率,最高到達温度,水素発生量)と細菌叢の分布と機能別遺伝子の関連性を明らかにする.具合的には、下記のバイアル瓶培養実験を行う。(1)産地別固形燃料のくん焼・有炎燃焼・爆発の関連因子(温度上昇率,最高到達温度,水素発生量)を調べる.(2)環境条件(酸素濃度,温度,水分,pH)を変化させた場合の細菌叢分布,機能別遺伝子分布の変化を調べる.

次年度の研究費の使用計画

バイアル瓶培養実験の費用として, ガスクロ標準ガス,容器, 温度測定用の熱電対・補償導線 24.5万,メタゲノム解析費用(シーケンス外部委託)25.5万, 赤外線加熱乾燥式水分計 30万,実験補助として 20万, 研究成果の国内発表 20万を計上する.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] メタゲノム解析によるゴミ固形燃料の微生物分布の解明2011

    • 著者名/発表者名
      小西忠司, 小原裕治, 鳴海明, 斎藤洋徳
    • 雑誌名

      日本火災学会論文集

      巻: Vol. 61, No. 2 ページ: 53-63

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Comparison of Legionella Biofilm Formations at Three Different Temperatures in Liquid Flow, in Static Liquid and on Agar Plate2011

    • 著者名/発表者名
      Tadashi KONISHI, Akira NISHIZONO, Tetsu YAMASHIRO
    • 雑誌名

      Journal of Biomechanical Science and Engineering

      巻: Vol.6, No. 3 ページ: 160-172

    • 査読あり
  • [学会発表] 人工肺と組織細胞を用いた呼吸器・代謝系非動物実験による火災ガス毒性評価方法の確立2012

    • 著者名/発表者名
      千田亮一,大村,小西忠司
    • 学会等名
      九州学生会第43回学生員卒業研究発表講演会
    • 発表場所
      佐世保
    • 年月日
      2012.3.11
  • [学会発表] 低温ストレス環境下における植物の細胞内挙動2011

    • 著者名/発表者名
      鳴海明,江口暁美,飯田泰広、小西忠司
    • 学会等名
      日本機械学会2011年度年次大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011.9.11
  • [学会発表] A549細胞を用いた非動物実験による火災ガス毒性評価方法の研究2011

    • 著者名/発表者名
      小西忠司,仲家徹,中山泰宏
    • 学会等名
      平成23年度日本火災学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011.5.16
  • [学会発表] 産地の違いによる微生物に関連したゴミ固形燃料火災の危険性評価 (その1 メタゲノム解析による評価)2011

    • 著者名/発表者名
      小原裕治, 中尾亮介,小西忠司
    • 学会等名
      平成23年度日本火災学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011.5.16
  • [学会発表] 産地の違いによる微生物に関連したゴミ固形燃料火災の危険性評価 (その2 水素産生試験による評価)2011

    • 著者名/発表者名
      斎藤洋徳, 河村佑太,鳴海明,小原裕治,小西忠司,飯田康宏
    • 学会等名
      平成23年度日本火災学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011.5.16

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公開日: 2013-07-10  

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