研究課題/領域番号 |
23510224
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
古川 竜太 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 主任研究員 (60357928)
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研究分担者 |
及川 輝樹 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 主任研究員 (10435761)
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キーワード | 火山 / 噴火 / 火山灰 / フィールドサーバ / 観測 / リモートセンシング / Arduino / 花粉 |
研究概要 |
フィールドサーバ技術を応用した火山灰観測装置を設計し,導入予定のセンサの性能試験をおこなった.レーザ回折方式の花粉センサについて火山灰についての検出性能を確かめるための実証試験をおこなった.頻繁に爆発的噴火をおこなっている鹿児島県の桜島火山で火山灰を検出するテストを実施し,気象庁の公表している噴火情報とセンサの反応が相関していることを確かめた.また,レーザ回折方式センサと従来の定容量容器で回収する方式による観測との比較をおこなった.その結果,細粒火山灰粒子についてはよい一致が見られたものの,粗粒火山灰についてはレーザ回折方式センサの感度不良域があることが判明した.そこで,別方式の火山灰センサとして埋没度セ ンサ(光抵抗素子),堆積厚測定センサ(赤外線および超音波方式)の導入を検討を開始した.また,高さや風速場の変化によって噴火以外のかく乱要因(強風や降雨などによる火山灰の再移動など)を評価するため,気象観測装置をセンサに併設して,気温,風速,風向の観測をおこない,かく乱要因を最小にするセンサ設置位置の検討をおこなった. 観測機器設置場所として予定していた霧島火山は2011年10月以降,噴火をしていないため,観測機器の設置場所として不適当な状況となった.そこで,別の設置場所として,鹿児島県の桜島火山の東~南東側の山麓を候補地に選定した.現地の地形・地質,電波状況等の調査をおこない,地権者への照会・申請手続きをおこなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していた測定センサに感度不領域があることが判明した.そのためセンサ類を変更して設計をおこなっているため,進行が遅れた.
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今後の研究の推進方策 |
新たに選定したセンサ類を組み込んだ機器を製作して,火山近傍での実地テストが可能となる見込みである.当初予定していた霧島火山での実地テストは噴火活動が低調に推移しているため,噴火頻度の高い桜島火山に変更して実施する予定であり,設置場所も確保済みである.
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次年度の研究費の使用計画 |
観測機器の部品購入費160万円(80万円×2台),現地テスト旅費60万円(4日×2名×2回),データ通信料12万円(6000円×10ヶ月×2台),機器運搬費等8万円を使用する予定である.
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