研究課題/領域番号 |
23510232
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工 |
研究代表者 |
小林 文明 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 応用科学群, 教授 (80202068)
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キーワード | 突風 / 竜巻 / ダウンバースト / ガストフロント / ドップラーレーダ / 積乱雲 / ファーストエコー |
研究概要 |
初期の積乱雲や竜巻・ガストフロントなどの挙動は、写真やビデオなどの映像機器を用いてリアルタイムに捉える必要があるが、何時何処で発生するか分からない突風現象を観測するのは容易ではない。そこで、本研究では、24時間365日自動で広範囲を観測できる屋外設置型の全天候対応の監視カメラを整備した。カメラを複数台設置することで、東京、横浜、千葉など都市周辺をカバーし、南関東における積乱雲発生の全容を把握することが可能となった。 現有器材である、ドップラーレーダー、ドップラーソーダ、地上気象観測装置を用いて横須賀における通年観測を継続するとともに、夏季集中観測を実施した。積乱雲の発生しやすい夏季には、積乱雲の発生初期のレーダーエコー(ファーストレーダーエコー)観測を行い、積乱雲監視カメラで捉えた雲、直接測量による雲頂高度、レーダーエコーデータから積乱雲の成長速度等のデータを蓄積した。また、顕著な積乱雲のライフサイクルを把握し、竜巻やダウンバーストなどの突風現象を数例捉えることができた。 また、現在実施している、複数のXバンド・レーダーを用いたネットワーク観測(通称X-NET)のデータの活用や、共同研究している雲レーダー(千葉大学リモートセンシング研究センター)との同時観測も実施し、情報交換も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度購入できなかった、屋外設置型の全天候対応の積乱雲監視カメラを夏までに整備し、その後通年観測を実施することができた。また、夏季(7月~9月)にかけて、集中観測を実施して、数多くの積乱雲データを蓄積することができた。これらは、当初の計画に沿ったものである。
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今後の研究の推進方策 |
昨年同様に、24時間365日自動で広範囲を観測できる屋外設置型の全天候対応の監視カメラによる通年観測を継続するとともに、夏季集中観測も実施する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
必要に応じて、ビデオ、カメラ等観測に必要な光学機器の充実を図る。また、調査旅費、打ち合わせ、資料収集、学会等の旅費にあてる。その他、論文校正、投稿料、データ購入費に使用する予定である。
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