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2013 年度 実績報告書

共生遺伝子群最小セットの同定を目指すミヤコグサ根粒菌共生アイランドの最小化

研究課題

研究課題/領域番号 23510235
研究機関奈良女子大学

研究代表者

佐伯 和彦  奈良女子大学, 自然科学系, 教授 (40201511)

キーワード植物微生物相互作用 / 共生 / 窒素固定 / 遺伝子水平伝搬
研究概要

根粒菌とマメ科植物が営む窒素固定共生は相利共生の代表的な例として知られている。共生菌である根粒菌のゲノムは、いわゆる主染色体に加えて、可動性の共生遺伝子クラスターが加わって成立している。しかしながら、共生に必要な遺伝子の最小セットの組み合わせは未解明である。本課題では、ミヤコグサ根粒菌の共生アイランドを実験的に最小化した株を作製することを目指している。本年度は以下の項目を実施した。
1)根粒菌内で人工制御可能な発現ベクターと欠失プラットフォーム組み込み用ベクターの改良:広域宿主ベクターpBBR1の複製起点、接合伝達用のoriTを持ち、IPTGの添加により少なくとも7倍以上の強度差で発現調節可能な転写強度の異なる発現ベクター3種を構築した。これらのうち1つの派生物として、メガヌクレアーゼあるいは配列特異的リコンビナーゼ遺伝子を発現させるプラスミドを作製した。複製タンパク質の点変異を導入し、これらを温度感受性化した。また、欠失プラットフォーム組み込み用ベクターの薬剤耐性マーカーとして、ゲンタミシンとスペクチノマイシン耐性を持つ派生物を作製した。
3)共生アイランド最小化を実体化するための菌株作製:ミヤコグサ根粒菌MAFF303099とR7A、NZP2037株の共生アイランド配列の比較からコア部分を抽出した後、ミヤコグサ根粒菌野生系統4株のゲノムについて次世代シーケンサー解析を行い、共生アイランド内の多様性を調べ、非コア領域6箇所を特定した。これら非コア領域のうち1箇所の両端に、欠失導入のためのプラットフォーム配列を組み込見込んだ株を作製、ついで配列特異的リコンビナーゼ発現用温度感受性プラスミドを導入して欠失株を作製した。得られた株は共生能を維持していた。他の5箇所についてもプラットフォーム配列を組み込むためのベクターを設計し、共生アイランド最小化を進行中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Commonalities and Differences among Symbiosis Islands of Three Mesorhizobium loti Strains2013

    • 著者名/発表者名
      Kasai-Maita, H, Hirakawa H, Nakamura Y, Kaneko, T, Miki K, Maruya J, Okazaki S, Tabata S, Saeki K and Sato S
    • 雑誌名

      Microbes and Environments

      巻: 28 ページ: 275-278

    • DOI

      10.1264/jsme2.ME12201

    • 査読あり
  • [学会発表] Core gene sets and evolution of symbiosis islands in rhizobial isolates from Lotus japonicas indigenous to Japan2013

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiko Saeki, Hiroko Kasai-Maita, Kazuna Kubota, Takakazu Kaneko, Hideki Hirakawa, Satoshi Tabata, Shusei Sato
    • 学会等名
      18th International Congress on Nitrogen Fixation
    • 発表場所
      Phoenix Seagaia Resort; World Convention Center Summit, Miyazaki, Japan
    • 年月日
      20131014-20131018
  • [学会発表] ミヤコグサ根粒菌野生系統の耐塩性について2013

    • 著者名/発表者名
      窪田和奈, 眞板寛子, 平川英樹, 佐藤修正, 佐伯和彦
    • 学会等名
      植物微生物研究会・第23回研究交流会
    • 発表場所
      岡崎コンファレンスセンター(愛知県岡崎市)
    • 年月日
      20130907-20130909

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公開日: 2015-05-28  

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