近年、アレルギー患者が増加しており、社会的に問題となっている。この原因として、細菌成分への暴露機会の現象が影響するという「衛生仮説」が提唱されている。そこで、人為的に細菌成分に暴露させ免疫応答を制御することが考えられ、プロバイオティクス食品等に利用されている。しかし、その有効成分についての情報は少ない。そこで本研究ではアレルギー抑制効果が示されている発酵食品として乳発酵食品及び黒酢に注目して、その有効成分について検討した。本研究では、主にこれらの食品の発酵に関与する細菌である乳酸菌と酢酸菌をターゲットにして研究をすすめ、免疫系を調整する成分の分離、化学構造解析、アレルギー抑制機構を実施した。
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